鈴木仁の
「ちょい読み」チャレンジ!

俳優/鈴木仁さん

    PROFILE

    1999年7月22日生まれ。東京都出身。2016年、第31回メンズノンノ専属モデルオーディションで準グランプリを獲得し、モデルデビュー。17年にドラマ『リバース』で俳優デビュー。18年は『花のち晴れ~花男Next Season~』、19年は映画『4月の君、スピカ。』『小さな恋のうた』、ドラマ『3年A組 今から皆さんは、人質です』『TWO WEEKS』など話題作に続々出演。10月10日、ファースト写真集「INTRO.」を発売。サッカーと漫画が好き。

    「新聞って内容が難しそうだけど実際どうなんだろう?」「少し読むだけで、ためになるって本当?」「そもそもどういったものなの?」。そんな疑問にお答えするため、著名人に朝日新聞を試し読みしてもらうチャレンジ企画「ちょい読みチャレンジ」。これまで新聞を読む習慣のなかった著名人に1カ月間、実際に新聞の「ちょい読み」を試していただきます! 果たして、生活や心境に変化はあるのでしょうか?

    今回、挑戦してくれたのは、人気急上昇中の俳優、鈴木仁さん。鈴木さんには、1カ月間、思いのままに新聞を読んでいただき、その締めくくりとして、オピニオン面の「声」欄の投稿シートに感じたことを書いていただきました。文字は、読むのも書くのも苦手と語っていた鈴木さん。1カ月の「ちょい読みチャレンジ」で、いったいどのような変化が起きたのでしょうか。

    今回のチャレンジルール
    • 朝日新聞の朝刊を1カ月間読んでいただく
    • 読むタイミングも読む記事も鈴木さんの自由に
    • 1カ月間の締めくくりとして、「声」欄投稿シートに感想を書いていただく
    写真 鈴木仁

    チャレンジ前

    新聞って文字だらけ!? 文字嫌いの僕で大丈夫?

    もともと、文字は書くのも読むのも苦手だったんです。国語や社会も好きじゃなかった(笑)。情報を得るのは主にスマホから。それも、好きなサッカー以外は、気になる見出しをタップして見る程度。ただ、年齢を重ねて仕事の幅も広がるにつれ、そういう自分を変えないといけないな、という思いもどこかにありました。

    今回、「新聞を読む」というチャレンジをすることになって、最初は「僕で大丈夫かな」と不安だったんです。当たり前ですけど、新聞って文字だらけじゃないですか(笑)。しかも、ひとつのストーリーで構成される小説などと違い、新聞にはいろんなジャンルから、さまざまなテーマの情報が詰まっている。読んでみた結果、自分の中で情報の整理がつかなくなっちゃうんじゃないかと思って。

    写真 鈴木仁

    チャレンジ後

    繰り返し大きく登場するニュースが自然と目に

    実際、読み始めたときは、やっぱり情報量が多く、どこをどう読んだらいいかわからなくて戸惑いました。 全部読もうとしていて、挫折しそうになりましたね(笑)。でも1週間くらい過ぎた頃かな、気になった記事だけを読んでいけばいいんだと思ったら気が楽になって、スムーズに読めるようになったんです。

    読むスピードは、この1カ月でかなり上がったと思います。その分、読める記事の本数も徐々に増えて、結果的にいろいろなジャンル全体を見渡せるようになりました。スマホだと、自分が気になるトピックは、関連ニュースの見出しを次々タップしていくことで深掘りできる。反面、全体を見渡すのは難しいですよね。それが新聞と大きく違うところ。新聞だと、素早く世の中の出来事全体がわかるし、大事な記事は大きく扱われているから重要性もわかります。

    全部読もうとしなくてOK!新聞記事はこう読もう

    記事は基本的に、見出し、前文、本文で構成されています。時間がないときは見出しと前文だけでも情報を把握できますよ。

    • 【見出し】記事の内容がひと目でわかる「究極の要約」。サイズの大小で記事の重要性を表す
    • 【前 文】記事の内容を分かりやすくまとめたもの
    • 【本 文】記事で伝えたい事実や解説の詳細。図やグラフなどを使って、記事の中身を分かりやすくするための工夫も

    「ちょい読みチャレンジ」をしていた時期、香港のデモが国際ニュースとして何度も大きく扱われていました。繰り返し登場するニュースがあれば、自然と目に入るので、それがいかに重大なニュースかも理解できました。

    新聞を読み始めていちばん大きく変化したのは、政治や経済、海外の話題が少し身近になったことでしょうか。これまで知らないことが多すぎたかもしれませんが(笑)。国内100社の景況感を朝日新聞が調査した記事など、今までなら絶対に読んでいなかったような記事に触れることができて、すごく視野が広がったと感じています。

    写真 鈴木仁

    視野を広く持つ大切さを意識するようになれた

    スポーツのコーナーはよく読みました。もともと、好きなサッカーの話題はスマホでもよくチェックしていましたが、新聞はスポーツ面を広げると当然、サッカー以外のスポーツの見出しも目に入ってきます。「あ、面白そうだな」と思ったら本文を読む。なでしこジャパンの記事はもちろん、野球の全日本大学選手権や陸上のサニブラウン選手の記事など、興味を持って読みました。他にもラグビーやボクシングなど、いろいろなスポーツの話題に反応するようになりましたね。おかげで、野球好きの友達の話がわかるようになってよかったです(笑)。

    偶然の出会いで知識が広がる!

    紙の新聞はひと目で全体がわかる「一覧性」がメリット。自発的に読もうとした記事以外の記事も目に入ってきます。「面白そう、ちょっと読んでみようかな」といった偶然の出会いで、知識の幅はどんどん広がりますよ。

    何かが引っ掛かり関心を持って読んだのは、「一般の人」を取り上げた記事です。ひきこもりの人やそのご家族の話など、同じ社会に生活する個人の話を深く掘り下げた記事が興味深かった。世界にはいろいろな立場や環境の人がいる。僕自身が置かれている家族や環境が決して当たり前ではなく、視野を広く持つことが大切だと、より意識するようになれたと思います。

    写真が気になって読み始めた記事もありますよ。「え? なんで外国人のタクシー運転手さんが大きく新聞に載っているんだろう」と思って読み始めたら、外国人労働者に関する話題でした。僕も趣味で写真を撮るのですが、フェンスに絡まった植物とか、ちょっと気になった日常の風景を撮ることが多い。新聞で写真が果たす役割も大きいと感じました。

    写真 鈴木仁

    情報の背景まで深く知りたくなった

    僕は、漫画を読むのはすごく速い(笑)。漫画が大好きで、家に1,200〜1,300冊はあるはず。絵から想像をふくらませて読むのが好きなんですよ。

    新聞を読んでいるときも同じで、「こんな事件を起こしたのには何か背景にあったに違いない」なんて想像しながら読んでいました。たとえば何かの事件であっても、「悪はすべて悪、その一言で終わらせたくない」といったらいいでしょうか……。情報として表に出ている部分がすべてじゃないんだろうな、その真偽を確かめたい、さらに深く考えたいという気持ちが大きくなりましたね。

    「声」欄投稿シートには、1カ月新聞を読んで感じた、そんな思いを素直につづりました。小学校の頃から作文が大の苦手。せっかく読んでいるんだから、新聞記事の文章構成を参考にしてうまく書こうと思ってはみたものの……、それではいつになっても書き終わらないと思い(笑)。言いたいこと、伝えたいことを箇条書きにして、それをつなげていきました。「ちょい読み」読者の方々に、ちゃんと伝わると嬉しいです。

    鈴木仁さんが実際に書いた原文。「うまく書くことより、思いを伝えることだけを考えて書いたので、時間はあまりかかりませんでした」

    投稿欄「声」とは

    オピニオン面に毎日掲載されている読者投稿欄。一つの投稿は300〜500文字程度。あらゆる世代が、さまざまなテーマで思いをつづります。若者の投稿を特集する火曜日「若い世代」や、テーマごとに募り掘り下げる「共に考えよう」「みんなで語ろう」などの特集コーナーも。2005年に始まった『語りつぐ戦争』シリーズを次世代へ共有する特集サイトでは、若者の率直な疑問や思いも紹介しています。

    特集サイトはこちら

    無理せず読めるスタイルを習慣づけた

    新聞を読み続けるコツは、「必ず全部読もう」といった無理をしないこと。それから習慣づけだと思います。僕の場合、毎朝届く新聞を、まずはその場で開くようにしました。大きいのでベッドの上に広げました。そうしたら、いつの間にかそれが習慣になって、仕事で朝早く出る日以外はほぼ毎日読めましたから。

    このチャレンジをしていた時期、僕はTVドラマで、初の社会人役となる刑事を演じています。これからもっといろいろな役を演じることになれば、広い視野やさまざまな知識が必ず必要になる。また同時に、今年で20歳を迎え、これからの社会を担っていく年齢になりました。

    これから僕たちの世代も、さまざまな情報の真偽を見極め、視野や知識の幅を広げていくことを求められるようになるでしょう。そのために、まずは自分の出来る範囲で新聞に触れて欲しいと思います。もし友達が新聞を読み始めたら、どういう意見を持ったかぜひ聞いてみたいですね。

    「声」欄投稿に便利なキット

    • マス目入りの投稿シートや書き方ガイドなどが入った「投稿キット」は1部100円(税込み)で販売中。
      お近くのASA(朝日新聞販売所)にお問い合わせください。

    写真 鈴木仁