山田ルイ53世 - ちょい読みインタビュー

山田ルイ53世

新聞=カッコつけるためのツール、でした


ちょっと古いイメージかもしれませんが、新聞は僕にとって、親父が読んでいるものでした。父性や威厳の象徴ですよね。だからこそ「新聞を読むことは賢い」と感じていて、昔から賢く見られたい性格だったので、人前で新聞を広げて読むことが好きだったんです。大学時代は、彼女によく思われたくて、金もないのに無理して購読していたくらい(笑)。今は朝日新聞デジタルの無料会員になっているので、そこで読める範囲の記事をチェックしています。
新聞って、読んでいるだけで「まっとうなことしているなぁ」って気持ちになります。そんな気持ちに浸れるものって、今の社会にはあまりない。お年寄りに席を譲ることくらいじゃないですか、他にあるとしたら。

山田ルイ53世

「ちょい読み」は『フォアグラの試食』


僕なりの「ちょい読み」というのがあって。デジタル版は、サイトを開くと記事のタイトルがずらっと並んでいるので、そのタイトルだけを読むというやり方。テレビ番組のコメンテーターをやらせていただくことがあるので、たくさんのニュースをさっとチェックしたいときにちょうどいいんです。移動中や隙間時間にもぴったりですしね。
しかもタイトルって、記事の内容を分かりやすくキャッチーに説明するために、ものすごく精力を注いで考えられている。情報の芯が全部含まれているので、タイトルだけ見て頭に入れておくだけでも語れるネタになるんです。
そう考えると、僕の「ちょい読み」って本当に贅沢ですよ。まさに貴族のたしなみ(笑)。新聞記者の方って超人ですよね。僕も5月に出た『一発屋芸人列伝』って本を作るために取材と執筆を繰り返していたのですが、月イチ連載のペースでも大変だった。それを毎日続けているわけでしょ?物書き超人ですよ。
そんな超人が魂を込めて書いた記事から、タイトルのおいしいところだけ味わうわけです。しかも無料で。スーパーでフォアグラの試食をしているようなものですよね、贅沢(笑)。
紙の新聞だと隅から隅まで熟読しないといけないようなプレッシャーがある。だけど、この読み方ならそんなに構える必要もないのでいいんです。
もちろん、気になった記事はタイトルだけではなくて中身も見ます。そのとき、いいなと思う文章や図解があったら、スマートフォンでスクリーンショットを撮るんです。たまに撮ったものを見返して、また深掘りしたくなったら記事を読みにいく。もっとスマートに必要な情報をまとめておく方法が他にあるかもと思うのですが、結局、この方法が一番便利です。
山田ルイ53世

明るい気持ちになれる科学面、
目に優しい「しつもん!ドラえもん」


お気に入りは科学面。新しい技術ができたと知ると、明るい気持ちになれるんです。政治や事件のニュースは暗かったり辛かったりすることも多いけど、科学には未来しかないですから。技術的にはすごい発見や功績でも、科学の専門的な出来事だから、ニュースのトップには載らないのかもしれない。「朝日新聞に好きなコーナーがあるんだ」っていう意識で読んでいなければ、なかなか出会えないですよね。こうやって、好きなコーナーを発見して読んでいく、そんな楽しみが新聞にはあると思います。
「しつもん!ドラえもん」も面白い!デジタル版は3択問題で答えるかたちですよね(編集部注:無料会員は1テーマ1問ずつチャレンジできる)。小さいときから新聞にふれる習慣にもなるだろうから、子どもにも読ませたいですよね。何よりあのコーナーの色使いが目に優しい(笑)。新聞って、ニュースを伝えてくれるだけじゃなくてこんな効果があるんですよね。
それから、朝日新聞が運営しているWEBサイト、withnews(ウィズニュース)もいいですね(編集部注:withnewsは、読者の皆様が気になるニュースを編集部が一緒にフカボリ取材するニュースサイト)。自分の連載がそこで始まったのをきっかけによく読むようになったのですが、新聞を読まない人でも、社会を知るきっかけになりますよね。
娘が小学生になったら、紙の新聞の購読を始めようと思ってるんです。もちろん娘に読ませたいからではあるんですが、新聞を読んでいるお父さんって、やっぱりかっこいい。これまでずーっと購読していたフリをしようと考えています(笑)。
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