萩原智子 - ちょい読みインタビュー

萩原智子

新聞を読むことは、
表現力を高めるいいトレーニング


情報を得る手段は、テレビより活字がメイン。テレビをつけると息子が「『きかんしゃトーマス』が見たい!」って言い出しちゃうので、最近はあまり見られなくなりました(笑)。普段はニュースサイトや朝日新聞デジタルを外出中にチェックして、そのなかで気になったニュースを帰宅してから新聞で読むことが多いです。

新聞の魅力は、インタビューされる人や記者の方の意見が文章に反映されているところ。「じゃあ自分はどう思うか?」って、記者の意見と自分の意見を比べて、考えながら読めるんです。

思い出すのは、小学6年生の夏休みの宿題。新聞の切り抜きをノートに貼って、意見や感想を書いていました。そのせいか昔から、新聞は情報を得るだけではなく、自分への問いかけにもつながるものという認識があります。

もちろん、記事と違う意見を持ってもいい。大事なのは、自分の意見を整理するプロセスとして、新聞を活用すること。逆に自分の言いたかったことを記事の方が上手く言ってくれている場合は、その表現方法をメモするようにしています。どこかで私も使うかもしれませんから(笑)。新聞を読むことは、自分の意見を整理して表現力を高める、いいトレーニングになっています。

萩原智子

いろいろな人の物語に触れることが、
自分の人生のヒントになる


「競技力だけでなく、人間力もつけなさい」。これは現役時代に、恩師である神田忠彦コーチに教わった姿勢です。コーチは練習の時、誰か一人を当てて水泳以外のことについてスピーチをさせるんです。毎日ですよ?(笑)。当時は新聞を毎日読んでいたわけではなかったので、戸惑うこともありました。でもコーチは言うんです。「視野を広く持ちなさい、競技人生よりもその後の人生の方が長いんだから」って。

特に調子の悪い時期、その教えはすごく救いになりました。人の話を聞くことで、悩んでいるのは自分だけじゃないと分かったり、乗り越え方のヒントが見つかったりしますから。

実際に4年間くらいスランプに陥った時は、コーチに「体はいつも頑張っているから、あとは心を磨きなさい」と言われたので、いろんな価値観に触れることにしていたんです。新聞でも、スポーツ面で他競技の方の記事を読んで、勇気付けられていましたね。

今でも、いろいろな人の人生や考え方が紹介されている「ひと」のコーナーが好きです。「ひと」は経営者からボランティアの方まで、本当に幅広いジャンルの方が取り上げられています。そういう、人生で絶対に出会えないような方の記事を読むと、その方の考え方や価値観を知ってとても勉強になります。あと、「患者を生きる」も読みます。私自身、病気や手術、競技復帰のことで取り上げてもらったことがありますが、このコーナーを読むといろいろな方の体験に刺激を受けます。

萩原智子

「ひとつ勉強になっちゃった!」くらいでいい


といっても私、好きな記事だけ読んで終わってしまうことも多いんです。1日に新聞を読んでいる時間はぜんぶ合わせても15分くらいで。朝バーっと読んで、すぐ出かける感じ(笑)。とてもラフに読んでいます。

それでも、読むことで新しいものにひとつでも触れることができるっていうのが一番の価値だと思っているので。読んでいることを周りに言わなきゃとか、知らないと恥ずかしいとか思わずに、自分のために読めばいいんです。

なんなら写真を見るだけでもいいと思います。この前の、堀江貴文さんのチームがロケットを打ち上げたニュースは、失敗こそしたけれどすごくチャレンジングで刺激的でしたよね。そういう目新しいものだけ読んで、「ひとつ勉強になっちゃった!」みたいな。それくらいの気楽さで良いんじゃないかな。

新聞を読むって大人っぽくてかっこいいイメージがあるので、その分ハードルが高くなってしまうのかもしれません。でも本当に無理しなくていいと思います。現役時代の私なんて、記事1、2個読んだだけでドヤ顔してましたから(笑)。

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