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こんにちは!マグロ部編集部です。

いきなりですが、「何か新しくて、便利なものが欲しいな~」と一瞬でも思ったことのあるそこのあなた、必見です。今回は"まだ世の中にないアイデアを買うことができる"仕組み、クラウドファンディングについて世界一わかりやすく紹介します!

最近よく「クラウドファンディング」って言葉を耳にしますが、ネットで調べても難しい言葉ばかり......。「クラウドファンディングって結局何だろう?」と思った私は、クラウドファンディングのプロ、木曽(きそ)さんを訪ね、いろいろと教えてもらいました。

木曽さんは、Makuake(マクアケ)というクラウドファンディングを運営する会社で、お金を集めたいという企画者の企画を成功させるために全面的にサポートをする、キュレーターというお仕事をされています!

クラウドファンディングとは「誰かのやりたいことにお金を払って支援する」こと

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ー 本日はよろしくお願いします!あの、まず聞きたいのですが、クラウドファンディングってどういう仕組みですか?

木曽:クラウドファンディングは「新しいことをやりたい人が、インターネット上にやりたいことを載せて、その内容に共感した人がお金を払って支援する」という仕組みになっています。マクアケでは「やりたいこと」をプロジェクトと言います。

ー 「誰かのやりたいことにお金を払って支援する」ということですね。これって投資と同じですか?

木曽:いえ、Makuakeでは購入型といって、モノや体験を買って支援するクラウドファンディングの形式をとっているので、投資ではないです。Amazonさんや楽天さんをはじめとするECサイトと同じイメージで考えてもらうとわかりやすいと思います。

プロジェクトによって支援の内容が金額ごとに決まっていて、その中から自分で好きな支援のお返しを選ぶことができます。たとえば「お礼のお手紙」や「お礼のメール」、「商品」であったり、「イベントのチケット」、「割引券」などから選ぶことができますよ。

クラウドファンディングは、購入型、寄付型、貸付型など、色々な仕組みがあるようです。ここでは、「購入型」を中心にお聞きしています。

ー Amazonさんみたいな感じ......ということは、モノが自分の元に届くのは、お金を払ってからすぐですか?

木曽:プロジェクトの期間終了後、商品の発送を始めるので、すぐには届きません。プロジェクトのページに「支援するコースを選択する」という項目があり、そこに「お届け予定」の日程が書かれています。

でも、商品やイベントのチケットを、お得な価格で手に入れられる場合が多いですよ!

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ー お得な価格で手に入れられるのですか、それはメリットありますね!!でも、クラウドファンディングって失敗することは無いんですか?「支援したお金が無駄になっちゃう」なんてこと、ありませんか?

木曽:Makuakeでは「支援したお金が無駄」にはならないように、そもそもプロジェクトを掲載するまでに厳しい審査を設けていて、お金さえ集まれば実現できる段階にある企画のみ掲載しています。

海外のクラウドファンディングサービスでは、「集めたお金で豪遊してしまい、"やりたいこと"はスタートできず仕舞い」「開発資金が足りなくて失敗」など問題が起こり、支援したけれどもモノが手元に届かないといったケースもあるようです。

また、クラウドファンディング実行者は"All or Nothing""All In"の2つのパターンを選べるようになっています。

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"All or Nothing"というのは、目標金額まで集まらなかった場合、プロジェクトの実行者は集めた分の資金を受け取ることはできず、プロジェクトに支援した支援者のもとにお金が返金されるというパターンです。

もうひとつ、"All In"は、目標金額が集まる、集まらないに関わらず、プロジェクトの実行者は集めた資金を受け取ることができ、支援者も応援した支援を受け取る事ができるというパターンです。

ファンからの支援で、アニメ映画化!しかも声優は「のん」!

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ー うーん......なんだか難しいですね。まだちょっと理解が浅いので、分かりやすい事例があれば、それと一緒に教えていただけますか?

木曽:わかりました。『この世界の片隅に』って聞いたことありますか?

ー 知らないです......それってどんなプロジェクトなんでしょうか?

木曽:アニメ映画です。この作品は、クラウドファンディングで成功して、今年の秋公開が決定した作品です。ちなみに、主人公役はのん(能年玲奈)さんですよ。

ー あー! のんさん!!

木曽:主役の声優がのんさんだって発表があった日に、Twitterのトレンドで2位まで上り詰めたほど話題になっていました。

ー さすが、注目度の高い女優さんです。今回のようなアニメ映画のプロジェクトは、何のためにクラウドファンディングを利用されているのでしょうか?

木曽:映画制作のために必要な資金の一部を集めるためにプロジェクトが始まりました。それだけではなく、この作品のことをより大勢の方に知ってもらうためにクラウドファンディングというやり方をとりました。

このプロジェクトに支援した人数はなんと3,300人以上、4,000万円に届く勢いでお金が集まったんです。プロジェクト自体は2015年の5月に成功していて、2016年の11月に『この世界の片隅に』が全国で公開されます。

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△ 主人公すずのイラスト

ー 今年の11月に公開されるのですね。プロジェクトの成功から映画の公開までが1年半くらいと、少し間が空くように感じますが......。

木曽:そうかもしれませんが、支援で得られるお返しがとっても充実していたので、ファンの方の満足度がとても高かったんです!

たとえば、主人公のすずからお手紙が届くお返しがありました。この作品は、広島の呉(くれ)を舞台にしているのですが、呉のスタンプが押されているという細かい演出は、ファンの皆様から「本当にすずさんから手紙が届いたみたい!」と感動していただけました。

ー へえ、手紙が届くのって面白いですね......!他にはどのような支援を選べたのでしょうか?

木曽:映画の終わりに流される、製作者や監督の名前が一覧になっているエンドロールにお名前を入れる権利や、片渕須直監督を囲んで行う「制作支援メンバーミーティング」に参加できるお返しもありました。そのミーティング内でしか観られない本編の一部先行上映などもあり、大変盛り上がっていたようですよ!

ー いいなぁ......!それは盛り上がりますね!!映画制作に対しての直接的な支援ができて、その上お手紙が届いたり、制作支援メンバーミーティングに参加できたりと、この距離感がファンには嬉しいでしょうね。

目標は、より高く。「私たちが命を吹き込むんだ」と思わせるアニメプロジェクト

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ー クラウドファンディングについてもう少し知りたいのですが、他にも何か面白い事例ってありますか?

木曽:TVアニメ『少年ハリウッド』がありますよ! このアニメ、とてもおもしろくって。全26話あるのですが、全て「アイドルたちがアイドル活動をしているドキュメンタリー仕様」なんです。ある時は彼らの舞台シーン、ある時はみんなで遊んでたり、原宿で突然歌い出すシーンもあったり。

ー へえ、これはまた面白そうですね! でも、先ほどと違って、もう出来上がっているアニメのためにクラウドファンディングを始めたようですが......プロジェクトは何のために行われているのですか?

木曽:このアニメの最終話を完全版にするためのプロジェクトです!最終話は、まるまる彼らのライブシーンなのですが、今の段階では全ての曲が映像化されていないんです。

ー そうなのですね。このプロジェクトの目標金額はどのくらいですか?

木曽:1,500万円です! この金額はすぐに達成して、今は2,500万円を越したところです。

ー 2,500万円......!? 凄い金額ですね! 

木曽:そうですね。ライブシーンはすべて手描きで制作されているので、制作にすごくお金がかかるんです。このプロジェクト、実は、達成金額に応じて、どこまで映像として完成できるかが決まっているんですよ。

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木曽:こんな感じです。現在は2,000万円を超えたところなので、(2016年9月現在)アンコールの最後の部分と、MCの部分の制作が決まっている状態ですね。次の段階は3,000万円で、それが達成すれば、また映像が少し伸びるんです。5,000万円までいくと、今持っているネタ全て形になりますね。

ー これは、クラウドファンディングならではの楽しみ方ですね。ファンの方も、より長く動いている様子を見たいでしょうから、頑張っちゃいますよね!

木曽:こういったアニメとか映画のプロジェクトは、支援したファンの皆様の声もすごく熱いんです! 支援したファンは「コミュニケーションページ」というところで自分の意見や応援メッセージを書き込めるようになっています。

このページを見ていると、「私たちがキャラクターに命を吹き込むんだ」という意気込みがひしひしと伝わってきますよね。

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ー 確かに、熱い! 『少年ハリウッド』のファンのみなさんがこの作品を愛していらっしゃることがよく伝わってきます。クラウドファンディングだからこその盛り上がりなのでしょうね。早速私も応援してみたいと思います!!

引き続き、よろしくお願いいたします。(後編に続く)

(取材・執筆:渡辺彩香 編集:後藤亮輔)

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