shutterstock_384284506.jpg

いつからか若者の間で生まれた「コミュ力」というワード。そう、「コミュニケーション能力」のことです。

このワードが就職活動で大きなポイントになるということを、早くから意識している学生がどれだけいるのでしょう。「狭く深い」友情関係が自分のコミュニケーション能力を矮小化させていることを、どれだけの学生が知っているのでしょうか?

多くの学生が就職活動で向き合うことになる、会社に求められる「コミュニケーション能力」について、今回はお話します。

就活生たる者、「コミュニケーション能力」が無くてどうする!

就活アンケート.png

こちらのデータは、経団連による「企業が採用活動選考で特に重視している要素」のアンケートです。言い換えれば、会社が新入社員に求める資質。なんと12年連続で「コミュニケーション能力」が1位です。以下に並ぶ資質は、主体性、チャレンジ精神、協調性ですが、こちらもコミュニケーション能力に関わる要素が大きいかと思います。そして、感度の良い学生はもう気づいているでしょう。会社では、「明るさ」や「社交性」は、「コミュニケーション能力」に含まれません。これらを目一杯アピールするような"勘違い就活生"にならないように気をつけましょう。

そもそも、会社で求められる「コミュニケーション能力」とは何でしょうか? 明確な定義などは存在しませんが、あえてここで示すとすれば、「柔軟性」が近いです。ときに利他的に、そしてときに自己中心的に行動できるということです。具体的に言うと、どのような状況下にあっても自分の位置を客観視することを忘れず、自主的にかつ協調的な行動ができることです。

文字で示されても難しいことのように思うかもしれません。しかし、多くの人が社会の中で実践出来ていない、この「柔軟性」を学生のうちに身につければ、そしてそれを就活でアピールできれば、社会人生活は充実したものとなることは間違いありません。

【レベル別】学生だからできる「コミュ力」アップの実践法

shutterstock_104902931.jpg

無い能力はアピールできない。コミュニケーション能力となれば、まず面接で自己アピールをしている時点で、人事に「嘘か本当か」がバレます。この事実と自分の現状を真摯に受け止め、素質を手にいれる方法を考えましょう。

レベル1:ボーッとテレビを観るのはやめろ!ひたすら文字を読め、そして語れ!

音と映像でさまざまなものを伝えるテレビは、それは魅力的で素晴らしいエンターテインメントです。しかし、想像力を奪うという意味では、ある意味で悪魔のよう。ルーティンワークのようにボーッと「テレビ画面を眺める」だけでは、あなたの柔軟性が奪われていく一方です。ニュースであっても、どの情報もそれが唯一の事実で異論の余地がないように報じ、あるいは、画面上の現実の外を視聴者に想像させません。

自ら情報に飛び込む癖をつけましょう。例えば読書。文字を読み、頭の中でさまざまなことを想像しましょう。新聞記事やWebニュースでも構いません。入ってきた情報を頭の中で想像します。「そこにいた人々は何を感じたか」「自分が読んでいるこの記事は他にどんな人に読まれているか」「なぜ、この記事が注目を集めているのか」など、想像することはなんでも良いのです。

想像すれば、自分なりの意見や感想が出てきます。上級者になれば、報道や広告自体に違和感も感じるようになります。そして、それをアウトプットすること。家族でも友達でも良いので、すぐに終わる会話でも構わないから、話題に持ち出しましょう。相手のリアクションや意見は、世間に存在する「自分では想像できなかった視点」を教えてくれます。

レベル2:学生だからと甘んじない!責任という重荷を味わっておく

「日本の大学生は遊んでばかりだ」という言葉は、あながち間違っていません。他国では、学生がアルバイトをする時間がない環境が普通。あえて大げさに言えば、彼/彼女らは「進級」「進学」「キャリア」という、自分への責任を負って日々を過ごしています。

日本の学生はどうでしょう? 多くがサークルに飲み会、アルバイトに明け暮れ、"楽単"(比較的カンタンに単位を取得できる授業)を武器として生きています。誤解を恐れず冷たい言葉でいえば、責任というものを避けて人生を謳歌していることになります。サークルやアルバイトはいつでも辞めることができるし、多くの日本人学生の社会への関心は、就活が始まってからようやく抱かれるものです。

少数派の日本人学生は、早いうちからインターンや学生団体などで活動し、責任ある活動を経験します。それによって自分の能力やキャパシティーを知り、次の行動指針を見つけようとします。自分自身をあえて厳しい環境に身を置くという好奇心が彼、彼女らにはあり、それゆえに逆境にも強くなっていきます。限界をむかえた(キャパを越えてしまった)自分はどういう状態になるのかを知ることで、自分と向き合うこともできるのです。

自分の「位置」というものを常に意識することは簡単ではないでしょう。ただ、これを学生のうちに経験しておくのは非常に大切です。いずれ社会に出て、仕事に就いた時に、理想の自分と現実の姿に苦しむことなく、足元を見つめて努力することができる力が身につくはず。そうでありながらも、「かつての自分」のような人を見かければ、適切な方法で手を差し伸べることもできるはずです。

レベル3:自分の足で動き、「他人の生き方」を吸収する

所詮は学生。社会的経験もなく狭い世界しか知らない。それなのに、就活生には柔軟性が求められます。このような酷な要望に応える方法として最も効果的なのが、「他人(大人)から生き方を教わる」こと

就活生の大好物「自己啓発本」は、選び方を間違えなければ、とても役に立つでしょう。本屋の「自己啓発本コーナー」に立ち寄ることが好きという学生は多いかと思います。しかし、本来そこで手に取るべき本は、実践本ではありません。輝かしいキャリアを持つ講師が説く箇条書きがメインの本ではなく、誰かの生き方を記した本であることが望ましいのです。

逆境でどのように行動し、どのようにチャンスを掴み、どのような人と関わってきたのか。こうしたライフストーリーが基本の自己啓発本は、他者が得た教訓とともに描かれ、読み手も想像しやすいはず。他人の人生を知る、最も簡単な方法です。

上級者は、日本中あるいは世界中を旅して回ります。ドミトリーや食堂、列車で出会った人々からさまざまな話を聞き、見聞を深めます。多くの刺激を受け、帰国する頃には知らず知らずに全く違った自分になっていることも多いのです。

飲み会仲間を変えよ!「初めまして」は聞き上手を育てる

shutterstock_71219773.jpg

日本人学生の一種の「チャラさ」を活かしたトレーニング方法もあります。若者は気の知れた仲間とばかりつるむ傾向が強いですが、一方で「新しい出会いが欲しい」と嘆きます。ならば、新しい出会いを求めてさまざまな人と飲みに出かけてみましょう。こんな時、お酒の力は偉大です。

先輩のコネを使って社会人と飲み、会社での愚痴の聞き役になるだけでも、良いトレーニングになります。あるいは、合コンなどで異性に矢継ぎ早に質問を投げつけ、どのような問いかけが会話を弾ませるのかを知ってみても良いでしょう。とにかく、当てずっぽうに人と会い話をしてみましょう。質問上手にもなれるし、どんなつまらない話にも耐性がつきます。そして何よりも、会話のキャッチボールの経験値が上がるため、自分の話し方にも自信が表れるようになるはずです。

小さなことから実践して、「コミュ力」を鍛えよう!

shutterstock_373552009.jpg

今回は、「会社における」コミュニケーション能力を定義づけ、就活でその資質をアピールするためにトレーニング方法を解説しました。

場が変われば「コミュニケーション能力」の定義も変化しますが、この先立派な社会人として生きていく上では、ここで紹介したコミュニケーション能力、つまり「柔軟性」を身につけておくことが大切です。ぜひ、何か小さなことでも実践し、就活や会社で活かして欲しいと思います。

photo by

この記事が気に入ったら

仕事もプライベートも、もっと「やり抜く」ためのメディア

RECOMMEND