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学生はいつでもお金が欲しいもの。「遊べ」と言われてもお金がない!勉強するにもお金が必要!と切なくなることもしばしば......。

ここで解決策を提言します。ズバリ「親からの仕送り・お小遣いを増やしてもらう」

より多くの仕送りやお小遣いをもらうにはどうしたらいいのでしょうか。今回は全世界200万人以上が読んだベストセラー『ハーバード流交渉術』より、「学生のお小遣い・仕送り交渉術」の考え方を提案します。

お小遣い・仕送りが欲しい時に使える「交渉術」

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「ハーバード大学交渉術プロジェクト」が編み出した交渉術

"この四つの基本点は、ほとんどいかなる状況の下でも用いることのできる交渉の正攻法を示している。 ...(中略)...
人......人と問題とを分離せよ
利害......立場でなく利害に焦点を合わせよ
選択肢......行動について決定する前に多くの可能性を考えだせ
基準......結果はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ" (P.30)

4つの基本点、それぞれを言い換えてみると「親と問題を別に考える」、「親の利害、自分の利害を考える」、「上手く結果を出すために可能性を多く考える」、「世間的に通用する事実であることを強調する」となります。 この4つの基本点は常に意識しておきましょう。また、この本では交渉の期間を3つにわけて考えています。

"すなわち、分析、計画、そして討議である。" (p.32)

ハーバード流交渉術にならって「分析」「計画」「討議」の3つに分けて考えてみましょう。最後には実践として、実際に想定される会話例を載せていますので参考にしてみてください!

①分析:親は何を考えているんだろう。自分は何を求めているのだろう。

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「親が考えていること」と、「自分がお金を必要としている理由」を列挙する

"分析の段階では、もっぱら状況判断を試みる。情報を収集し、まとめ、それについて考える。偏向的な物の見方、敵対的な感情、そして不明瞭な意思疎通といった人の問題について考え、それと同時に、自分と相手の利害を見極めようとする。すでに討議の対象とされている選択肢に注意を払い、また合意の基礎として示された基準があれば、その内容を確認する。" (p.32)

あなたの親は今、何を考えているのでしょうか。

・安全な暮らしをしてほしい
・正しいお金の感覚を身につけてほしい
・アルバイトで社会的な経験してほしい
・勉強はきちんとしてほしい
・大学生のうちに青春を謳歌してほしい
・経済的負担を増やしたくないし、必要以上の仕送りはしたくない
・他の兄弟と差がつくのは可哀想
・甘やかしていたら将来に良くないのではないか

今回は親が上記の内容を考えているという前提で、話を進めていきましょう。

次に、あなたの今の現状を「分析」してみます。あなたはなぜお金を必要としているのでしょうか。
・勉強会への参加や参考書の購入など、学びを深めたい
・旅行をして異文化に触れるなど、知識や経験を増やしたい
・友達と遊んだりバカなことしてみたり、青春を謳歌したい
・カメラや絵に没頭するなど、自分の趣味の幅を広げたい

いろいろと考えていることはあると思いますが、今回は一番交渉が難しそうな「友達と遊んだりバカなことしてみたり、青春を謳歌したい」を考えていることにしましょう。

②計画:どのようにアプローチをとる?

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"計画の段階では、アイディアを考え出し、何をなすべきかを決めながら、再び四つの要素を考慮する。人の問題の処理についてどのようなアプローチをとるべきか。自分の関心事のうち、どれが最も重要か。現実性のある達成目標をどこに置くか。今まで出されたものに加えて、決定の対象とすべき選択肢と基準をつくり出そうとする。" (p.34)

「友達と遊んだりバカなことしてみたり、青春を謳歌したい」と考えた時に親を説得するアイディアを考えましょう。

4つの基本点を振り返りましょう。まずは「親と問題を別に考える」ということ。

親から「どうせ遊ぶお金が欲しいんでしょ!」と言われたとします。それが事実とは異なっていても、交渉は喧嘩ではないので言い返さずに受け入れましょう。

感情的になってはいけません。そういう態度を見せると甘やかせたくない親心が働いて、話が破綻する方向へ向かいます。意識しておきたいのは自分より親の方が立場が強いということ。つまり、うまく行かなかった時の代替案を用意しておくことです。

代替案は具体性と客観的事実に基づいたものを用意!

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代替案を探すには、次の3つの作業を順番にしていく必要があります。
(1)うまく行かなかった場合にどうやって切り返すか、一覧にしてみる
(2)見込みのある案を選び、もっと良くしてみる
(3)考えた中で一番良かった案を選んでみる

まずは(1)ですが、満足にお金をもらえない場合の交渉方法を考えましょう。ここでは、思いつく限り書き出します。
・試験に突破する、資格を取るなど勉強系
・家の大掃除をする、ご飯を作るなど家事手伝い系
・一緒に旅行する約束など体験共有系

次に(2)では、出した案の中で一番魅力的で、自分の親に効果のありそうなものをもっと具体的にしてみます。「3ヶ月後のTOEICの試験で800点を突破して、海外旅行に連れていくから!」などにするといいかもしれません。

ここで重要なのは達成可能であること。提案は具体的であればあるほど、相手を説得する材料になり、自分が話を振られた時の判断材料にもなります。

また、客観的事実に基づいていることも大切です。そのためには、「分析」の段階で考えた親の頭の中を満足させることができるかどうかを考えましょう。

この時は世間的に広く知られている数字を提示するといいでしょう。例えば「大学生がもらっているお小遣いの平均」や「就活で使えるTOEICの点数」など、自分の欲しい結果に関係する数値を調べておきましょう。

これらの作業が終われば準備万端! 「討議」に進みましょう。

③討議:立場を考えて話を切り出す!

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"討議の段階では、当事者は合意を目指して意見の交換を行うが、ここでも同じ四つの要素が最善の討議主題である。物の見方の相違、不満と怒りの感情、意思疎通の困難を認め、それに取り組む。それぞれの側は他方の利害を理解するようにならなければならない。双方は共同して、互いに利益になるいくつかの選択肢を考え出し、利害の対立を解消する客観的な基準を用いて、双方が納得できるのものを探求する。" (p.34)

アプローチの方法が明確になったら、どうやって話を切り出してみるかを考えてみましょう。しかし、その前に事前に友好関係を築くことがなにより大切です。

感謝の手紙を書いて渡したり、普段はやらない手伝いを率先して行ったり、プレゼントを贈ってみるなど、友好関係を築くためにできることはやっておくといいでしょう。 他には、自分と親のクッションになる人を味方につけることも交渉を上手く進めるのに有用です。たとえば、母親に交渉するなら父親、兄弟でもいいかもしれません。

気持ちがプラスに動く何かをすることで、良い関係性が構築されます。ぜひ、実行しましょう!

実践:これで仕送りUP!

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下準備:
両親それぞれに
、これまでの感謝の手紙を書いて渡しておく(送っておく)。

切り出し方:
(前提)上京してきた大学2年生、20歳の女の子。母親に電話をして期間限定で仕送り額を上げてもらう交渉

N_musume.png「もしもしお母さん? お願いがあるんだけど。大学2年生の夏が終わって、これから3年生になると、インターンシップとかが始まって、今いる周りのみんなとも時間が合わなくなっちゃう。その前にみんなでたくさんの思い出をつくりたいの。だから2年生が終わるまででいいから、仕送り額、2万円増やしてもらえないかな」

N_haha.png『なんでそんなに必要なの?』

N_musume.png「友達と旅行したり、クリスマスを楽しんだりしたいの。大学の思い出、つくりたいんだ」

N_haha.png『2万円も必要?』

N_musume.png「必要だよ!余った額は、勉強の資金にも回したいの」

N_haha.png『勉強ねえ......(この間、お父さんにも手紙がきていたけど。この子もしっかりしてきたのかしら)』

N_musume.png「3ヶ月後にTOEICの試験を受けるから、そのときにTOEIC800点以上とる!そしたら、お母さんと一緒に海外に行きたいな」

N_haha.png『(そこまで考えているなら)......わかった。2万円ね』

N_musume.png「やったー!お母さん、ありがとう!」

戦略的にお小遣い・仕送りを増やそう!

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「自分がなぜお金を欲しているのか」「どうしてお金が欲しいのか」ということについて、きちんと考えている姿勢を見せることが大切なのです。

交渉の場面は「お小遣い・仕送りUP」だけではないですよね。「恋人と夜ごはんを決めるとき」「バイト先でシフトを決めるとき」「友達に旅行のお土産を買ってきてもらいたいとき」......今回の内容を応用できたら、人間関係がどんどんに楽になるでしょう。ぜひ、試してみてください。

参考文献『ハーバード流交渉術』

(執筆:渡辺彩香 編集:富澤友則)

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