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▲ニューヨークで有名なブルックリン橋

「ニューヨークに留学する」と聞くと、どんなことを思い浮かべますか?きらびやかな摩天楼?オシャレな街並み?都会のオアシスのセントラルパークで読書?

かっこいいイメージを思い浮かべがちなニューヨークですが、現実は勉強尽くしと文化の違いに戸惑う毎日。留学生活の9割は辛いことしかないといっても過言ではないかも。実際の留学生活はどんな感じなのか?ニューヨーク州立オルバニー大学を卒業したアベが留学生活のリアルを暴露します。

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実は広くて、緑豊かなニューヨーク

日本人の多くの人が思い浮かべるニューヨークは、アメリカではニューヨークシティ(以下、NYC)と呼ばれる都市のこと 。NYCは「ニューヨーク州」のごく一部で、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタテン島の5つのエリアから成り立っています。

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▲マンハッタンのハイラインという公園から見える景色

NYCは世界の金融の中心で、観光でも世界中から人気ですが、あくまで市にすぎません。ニューヨーク州は、日本の東北・関東・中部地方を合わせた面積とほぼ同じなんです。ちなみに州都はNYCではなく、NYCから3時間北のオルバニーという市にあります。

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▲州都のオルバニーのダウンタウンにあるニューヨーク州会議事堂

実は、ニューヨーク州の大半は森なんです。NYCから1時間も北上すれば、広大な森が広がっています。ニューヨーク留学というと、大都会に行くイメージだと思いますが、休日は車で足を伸ばしてハイキングを楽しんだり、秋にはリンゴ狩りに出かけたりする学生も多いです。

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▲NYCから北に1時間のウェストチェスター郡の大自然

正規留学でニューヨークの大学の学位を取得してみる?

留学といっても、方法はたくさんあります。主だった留学方法は3つあり、1つ目は現地の学位を取得する「正規留学」、2つ目は日本の大学から派遣される「交換留学」、そして3つ目は数週間から数ヶ月語学を学びに行く「語学留学」です。大学によってもさまざまな留学プログラムが用意されています。

その中でも難易度が高いのは「正規留学」。正規留学は現地の大学や大学院での学位を取得するためのものです。そのため勉強は相当ハードで、理解しないといけない英語の量も多く、学費の工面、年数の多さ、成績維持の必要など、たくさんの壁が立ちはだかります。

留学は勉強するところ、勉強しないと卒業できない危機にも?

「アメリカの大学生はたくさん勉強をする」とよくいいますが、これは本当のこと。授業で課される課題の量がとても多いのがアメリカ留学です。課題の内容は専攻や授業によってもさまざま。日本の大学にもある「楽単」と呼ばれる、簡単に良い成績が取れるクラスもありますが、そのようなクラスばかり取っているだけでは、卒業できないようになっているのが現実なんですよね。

いくら単位を取得していても、成績が悪ければ留学生はビザの関係で退学をさせられるということもあります。

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▲留学生のよくある勉強風景

たとえばジャーナリズムのクラスでは、毎週ニュース記事を書く課題が出ます。字数は少ない中でいかに内容の濃い記事を書くこと、当事者にちゃんとインタビューすることは、英語が母国語ではない留学生にとってはとても大変な作業です。インタビューができても、録音した音声がなかなか聞き取れなくて同じ音声を何十回も聞くなんてことも......。

辛いと思うことはあっても、教授や講師、チューターなど勉強をサポートしてくれる人はとても多いのも留学の特徴なのではないでしょうか。困った時は誰かに助けを求めることも留学では大事なことです。

24時間開いている図書館も当たり前!みんな遅くまで黙々と勉強する

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▲オルバニー大学の図書館

大学の図書館は、夜の12時や午前3時まで開いていることは当たり前で、中には24時間開館の図書館もたくさんあります。勉強に集中したい時の強い味方です。

多くの学生は夜遅くまで次の日のクラスの予習や準備、レポート課題をせっせとこなします。英語の理解に時間がかかる1年目は何度も徹夜をしないとついていくのが大変だという留学生も。全員が全員勉強熱心であるわけではありませんが、良い成績を取らないといけないプレッシャーがある人はたくさんいます。

私も課題が多い時は、閉館ギリギリまで図書館でよく勉強していました。毎日のように出される課題と格闘していたら、気づいたときには夜遅くになっているものでしたね。

テスト前にもなれば、普段は不真面目な学生も図書館に来ます。そんな学生たちが静かな図書館にピザをデリバリーしてピザパーティを開催することもあるので、テスト間近の勉強場所の確保には注意です。

留学生活の質を大きく左右するキャンパスライフ

快適な留学生活を送るためには、それなりの努力と準備が必要になってきます。

運に賭けるとしか言えない、留学中の住まい

留学中の住まいの選択肢としては以下のようなものが考えられます。ホームステイ、アパートや一軒家のルームシェア、一人暮らし、大学寮、大学アパートなど。

多くの大学では、1年生は寮に住まないといけない決まりがあります。そのため一般的には、大学入学後の1〜2年目までは大学寮に住みます。その後は大学の外で、学生同士でアパートを借りてルームシェアをする人や、大学内のアパートに住む人に分かれます。

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▲オルバニー大学の寮。2人一部屋

大学寮ではこんな人がルームメイトになることも......。「掃除をしない人」「強烈な臭いを発する人」「大音量の音楽やテレビを楽しむ人」などです。お互いの生活スタイルを理解することも大事ですが、ルームメイトとは相性次第なことが多いです。仲良しになれば一生の友達になるでしょう。何を言ってもわかってもらえない場合は、部屋を交換することも可能なので、ご安心を。

また、大学寮ではキッチンがないところがあります。キッチンがある場合は、自分で自由に食事を作ることができます。しかしキッチンがない場合は、食堂でミールプランという定額の食事券を使ってご飯を食べることになります。ミールプランとは食事の回数券みたいなものです。

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▲ミールプランは、基本は食べ放題。毎日似たようなメニューなこともあります

日本では大学生の一人暮らしは一般的ですが、ニューヨークではメジャーではありません。家賃が高いうえに、そもそも一人暮らし用のアパートの数が少ないからです。

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▲オルバニー大学の学生専用アパートの部屋。3年生または21歳以上の学生のみが入居可能

私は同室のルームメイトと相性が合わず、寮生活が辛かったので、3年生になったと同時にアパートに引っ越しました。

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▲オルバニー大学の学生専用アパートの外観

真冬の豪雪は命がけ

ニューヨークの緯度は青森県と北海道とほぼ同じ。つまり冬は極寒です。2月になれば雪が降りすぎて、学校が休校になることはしばしば。一夜で車が埋まるほどの雪が降り、冬の気温は平均で-5℃ 。-10℃から-30℃まで下がることも......。

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▲雪に埋もれる車。ちなみにこの写真を撮った日は、大寒波で大学が休校。

ニューヨーク州は広いので、場所によっても寒さの質が違います。NYCは州の南に位置しているので、ほかの地域よりも比較的温暖です。五大湖の近くのバッファローやシラキュースは、湖の影響で降る雪の量が非常に多いことで有名。これも面積が広いニューヨークならではです。

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▲雪が降った日の次の日

防寒着は現地調達がおすすめ。ニューヨークの雪に対応できるものが豊富に売られているからです。ちなみに東京の冬で着るようなコートがニューヨークで通用するのは、11月まで。12月から4月くらいまでは、ダウンジャケットが必需品になります。

私は、冬はヒートテック2枚重ねにセーター、パーカー、そしてジャケットの5枚を重ね着していました。おしゃれはできません。それくらい寒いのです。

留学しないと手に入らない「特典」とは?

正規留学は大変なことも多いですが、それと同時にたくさんのメリットがあります。

「留学生枠」として就職活動することが可能

グローバル事業を展開する企業は、正規で留学していた学生の採用に力を入れています。ボストンキャリアフォーラム*でも交換留学ではなく、正規留学の学生を求める傾向があります。大学で培った英語力、異文化というタフな環境を生き抜いた力は就職活動で大きな武器になります。

企業によっては特別に留学生枠を設けて採用しているところも。日本で就職活動をすると、エントリーシートの提出、ウェブテストの最初の関門を乗り越えた後も、面接が何度も続くことはよくあります。しかし留学生枠でエントリーすることで、一度の面接だけで、次は最終面接ということもあるようです。

留学生の就職活動は情報不足や距離などのデメリットもたくさんありますが、このような制度を積極的に利用すれば、日本国内の大学生よりも就活が有利になることもあるのです。

*ボストンキャリアフォーラム(通称ボスキャリ)とは、世界最大の日英バイリンガル就職イベントのことを指します。

アメリカの有名観光地へ気軽に旅行できる

正規留学生の夏休みはなんと3ヶ月もあります。この間はインターンシップをしたり、一時帰国をしたりする人も多いです。しかし私はアメリカ国内旅行の手軽さを魅力に感じ、多くの場所に足を運びました。

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▲ボストンのダウンタウン

ニューヨークからは飛行機で1〜3時間ほどナイアガラの滝ワシントンDCボストンフロリダのディズニーランドなどの有名観光地まで行くことができます。このように、海外旅行の人気観光地に気軽に行けるのは留学の醍醐味です。

私はよく車を借りてドライブをしていました。ニューヨーク州の東の果てまで片道7時間かけてモントークに行ったこともあります。運転しているときは、何時間も景色の変わらない道に嫌気がさすこともありましたが、辛い運転を乗り越えた先にある絶景を味わうひとときは格別です。

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▲ニューヨーク州の東の果ての村、モントーク

ニューヨークは高速道路の多くが無料、もしくは有料でも格安です。ドライブが気軽にできることもニューヨーク留学の魅力のひとつかなと思います。

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▲ワシントンモニュメント

意外と地味だけど、行く価値のあるニューヨーク留学

華やかなイメージとは裏腹に、過酷なことのほうが多いニューヨーク留学。勉強も現地の生活に馴染むにも、たくさんの努力が必要です。しかしそんな試練を乗り越えたら、これからの未来をたくましく生きていけるサバイバル能力が得られることでしょう。

わたしは多くのアメリカ人学生との共同生活や大学の授業、旅行先などで数え切れないほどのトラブルがありました。このような経験を通して、どんなことにも驚かずに臨機応変に対処できるようになりました。

「若いうちは辛いところでビシバシ鍛えられたい!」「異文化で苦しみながらも切磋琢磨したい!」という人は、ニューヨーク正規留学を検討してみてはいかがでしょうか?きっと人生が180度大きく変わるはずです

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