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いよいよ3月に入り、就活が本格化してきました。就活生のみなさん、エントリーシート(ES)や面接の対策は順調でしょうか。

エントリーシート(ES)は「あなたの人柄」を表します。また、面接の基礎資料でもあるので、エントリーシート(ES)の構成がブレブレだと、内定をもらえるどころか、面接に進むこと自体遠のいてしまうことも......。

そうならないように、今回は朝日新聞記者を経験し、現在は有名企業内定者続出の「朝日学生キャリア塾」で塾長を勤めている神谷裕司(かみやひろし)さんに、エントリーシートの書き方とセルフチェック方法を教えてもらいました! これでエントリーシートの書き方は完璧!?

また、実際に就活生に記入してもらったエントリーシートに「赤」を入れてもらいました。ぜひ参考にしてみてください。

神谷裕司(かみや ひろし) 朝日新聞社教育総合本部ディレクター
就活生のための「朝日学生キャリア塾」塾長(2015年2月〜)
神奈川工科大学で文章講座、法政大学でジャーナリズム講座を担当

目次
1.エントリーシートは自分を"売り込む"ための企画書!
2.「長所を5つ、エピソードを3つ」考える
 (1)長所を5つ考える
 (2)長所を"支える"エピソードを3つ考える
 (3)エピソードは「具体的」に!
3.すぐに真似できる!最終確認チェックシート17項目
 (1)最低限抑えたい、基本の12項目
 (2)読み手に悪い印象を与えたくない。気になる5項目
4.実際に添削してもらった結果はボロボロでした
5.人に見てもらうと「アラ」がよくわかる!

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1.エントリーシートは自分を"売り込む"ための企画書!

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エントリーシートはあなた自身を売り込むための「企画書」です。企画書とは、新しいものを考え出し、実用化するための研究や事業を、誰が見てもわかりやすい文書の形式でまとめた書類のこと。

つまりエントリーシートは、誰が読んでもわかりやすく、具体的に書かれたものが良しとされるのです。

2.「長所を5つ、エピソードを3つ」考える

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エントリーシートを書く前に、やっておきたい2つの準備があります。それは「長所を5つ」と、それらを証明する「エピソードを3つ」考えるというものです。

この作業をエントリーシートを書く前にすることで、あなたが伝えたいことを理論立てて整理することができます。その結果、オリジナリティがあり、あなたの良さがきちんと伝わる良いエントリーシートになります。

また、エントリーシートは「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「志望動機」の3つが主なテーマです。質問内容が違う場合も、基本的には3つの内容を聞いている場合が多いのです。「長所を5つ、エピソードを3つ」予め用意できていれば、面接まで一貫してブレのない"企画書"になります。

(1)長所を5つ考える

あなたの長所はなんですか? 長所を5つ、探して見てください。あまり浮かばない場合は、以下の語群を参考に、芋づる式に考えてみましょう。

「誠実」「思いやりがある」「積極的」「粘り強い」「忍耐強い」「体力がある」「優しい」「工夫できる」「計画性がある」「事務能力が高い」「スポーツが得意」「打たれ強い」「記憶力がいい」「想像力が豊か」......

ここで、あまり長所が浮かばずに悩んだ方は、あなたの親や親しい友人に聞いてみましょう。友人に聞いてみる場合は、「長所を5つ探し合い」をすると、お互い学びがあります。

(2)長所を"支える"エピソードを3つ考える

次に、エピソードを3つ考えます。このとき、エピソードは、5つの長所を証明する具体的な文章になるようにしましょう。

学業やゼミ、部活動・サークル、ボランティア、アルバイト、留学、趣味......

もし、エピソードが3つ浮かばなければ、先ほど選んだ長所があなたに合っていなかったのかもしれません。

エピソードは「特別な体験」である必要はありません。大切なのは、あなたがどんな経験をして、どのように成長をしたのかです。そこをきちんと書くことができれば、あなた自身の良さが存分に伝わる良いエントリーシートになります。

(3)エピソードは「具体的」に!

エントリーシートを書くうえで1番大切なことは「具体的かどうか」です。面接官は、客観的に自分のことを見て、表現できるかどうかも見ています。

エントリーシートではあなたがどう工夫してどんな困難を乗り越えて、そこから何を学んだのか、どのように成長したのかを書きましょう。

あなた自身のことや、周囲の人々の体験について、よりわかりやすく、具体的に書くことが大切です。ゼミやイベント運営の場合は何人を巻き込んだのか、旅行や留学ならば何日滞在したのかなど、なるべく数字を交えるなどして、読み手が想像ができるように努めましょう。

たとえば「部活を頑張りました」だけではどのように頑張ったのかが伝わりませんが、「4年間、水泳部に所属し、自由形が得意でした。6大学の大会では200mで5位に入賞したこともあります」と書けば、あなたにしか表すことのできない文章になります。

【POINT】
①誰が読んでもわかりやすいか、具体的に書かれているかをチェックしよう!
②長所を5つ、エピソードを3つ考える!特別な体験である必要はなく、「あなた自身がどのような体験をして、どのように成長したのか」を意識して書こう。
③エピソードを書くときは、自分のことを客観視して、より具体的に書こう。オリジナリティを表せるかが鍵です。

3.すぐに真似できる!最終チェックシート17項目

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これからエントリーシートを書く人も、すでに書き終わった人も。以下の16のチェックをするだけで、見違えるほど素晴らしいエントリーシートになるかも!?

(1)最低限抑えたい、基本の12項目

1. 見出しは目立たせる
何を言いたいのか目立たせるために、見出しを立てましょう。文字の大きさを少し変えたり、太字で書くことを推奨します。ただし、根拠のない、抽象的な見出しではダメです。

× 「最大のアピールポイントは笑顔!〜お客様を幸せにします〜」
 「行動力に自身あり 〜全都道府県を旅行〜」

2. 箇条書き
「見出し」と絡めて、その根拠を個別に示す場合は箇条書きでもOKです。しかし、同じ内容を見かけだけ箇条書きに書き換えるのであれば、やめたほうがいいです。

3. やたらと「!」を使わない
読み手は企業の採用担当者です。特に、ビジネスシーンではあまり使わない「!」などの記号は多用しないほうが無難です。

また、顔文字や「☆」などの記号は論外です。

4. 表記はなるべく統一しよう
たとえば句点(。)を「」内に入れる・入れないは自由ですが、どちらかで統一しましょう。また、漢字表記も、同じ言葉がひらがなだったり漢字だったりしないように、統一しましょう。

5. 冒頭一字下げも統一しよう
段落の冒頭を1字下げることは、エントリーシートの場合は必須ではありません。これもどちらかに決めて統一しましょう。

6. 1文の字数は50字以内を基本に
1文(文頭から句点まで)は、基本的に50文字以内を目安にしましょう。

7. 迷ったら、です・ます
「ございます」「あります」とすべてがていねいである必要はないです。字数も無駄になってしまうので、避けましょう。

「です・ます」と「だ・である」については、統一されて入ればどちらでも構いませんが、「だ・である」だと偉そうな印象を与えることもあるので、迷ったら「です・ます」が無難です。

ただし、マスコミ、なかでも報道関係を志望する場合は、「だ・である」で統一したほうが、論理的な主張を展開する場合に良い印象を与えることもあります。

8. 僕ではなく私 / 私は省く
「僕」「俺」は使わず、「私」を使いましょう。ただし、ESの場合は主語が「私」であることは明白な場合が多いので、基本は省いても大丈夫です。

9. 常識的な大人の用語を使う
「生徒」ではなく「学生」といったように、常識的な大人の用語を選択しましょう。

(例)
バイト→アルバイト
ハマりました→熱中しました
みれる→みられる
してました→していました
すごい→すごく

10. 接続詞は省いてシンプルに
「そして」「また」など接続詞はなくても意味が通じることが多いです。逆説の「だが」「しかし」以外は削りましょう。

11. おうむ返しはNG
質問文を自分で繰り返す必要はありません。

「御社を志望した理由は〜」「私のアピールポイントは〜」などは字数の無駄なので削りましょう。アピールポイントを問われた場合は、ストレートに「努力を諦めないところです」「人の意見に耳を傾けることです」など書き始めましょう。

12. 漢語+する
漢語を多用しすぎると、硬い印象を与えてしまいます。漢語は「ここぞ」という場面で使うと、文章全体が引き締まります。

(例)
完了する→終わる
拒否する→拒む
削減する→減らす
実施する→する
設置する→設ける
販売する→売る
要求する→求める

また、つい使いがちな「行う」についても、意識的に削りましょう。そうすることで、文章はより読みやすくなります。

(例)
会談を行う→会談する
作業を行う→作業する


(2)読み手に悪い印象を与えたくない。気になる5項目

1. TOEICって何点あれば書いていいの?
「英語ができる」アピールであれば、TOEICは750点以上が好ましいです。しかし、たとえ700点であっても「大学1年生の時に受験したら500点だったけど、1年勉強して700になりました」と書くのであればアピールにはなります。

2. 保有資格がない場合はどうしたらいいの?
特に書くことがなければ「特になし」と書きましょう。運転免許を持っているのであれば、「普通免許保持」と書くことができます。

3. 「趣味・特技」はさまざまな種類を書いたほうがいいの?
絞ってみたほうがいいこともあります。いっぱい書いたらいいというわけではありません。1つの内容を詳しく書いたほうがいいです。

4. あえて面接対策で聞いてもらいたいところなどを「穴」として作っておくのはアリですか?
絶対にやめましょう。基本的には正攻法で勝負しましょう。自分の持てる力を全力でぶつける勢いで、エントリーシートに取り組みましょう。

5. 修正ペンや修正テープは使ってもいいですか?
1つだけ間違えてしまったなどは、修正テープを使用しても大丈夫です。また、二本線を引き、修正印を押すのでも問題ありません。

4.実際に添削してもらった結果はボロボロでした

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ここからは、旅行業界志望でこれから就活をするJ君(仮)のエントリーシートを参考に、具体的な書き方について教えてもらいましょう!

※画像をクリックすると、大きく表示されます

★「保有資格・スキル」「趣味・特技」

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コメント:
・もっと具体的に書きましょう。
・欄はきちんと埋めましょう。字数ギリギリまで書けると印象がいいです。空欄があると「うちの会社に熱意がないな」と思われてしまいます。
・「趣味:TVゲーム」は、ゲームの製作者になりたい、と心底好きなのであれば、書きましょう。
・「趣味:フットサル」は、体力アピールにもなっていいですね。
・「特技:朝に強い」とは......。笑いを取る意味ではおもしろいかもしれないが、正攻法ではないかも。
・「特技:言葉の通じない国でコミュニケーションが取れる」は、おもしろいと思います。実際に、どんな風にコミュニケーションを取るのか、具体性があるといいですね。

★志望動機

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コメント:
・「御社を志望した理由は〜」のような、「おうむ返し」は書く必要がありません。問われたことをストレートに書きはじめましょう。
・「世界の平和に貢献したい」はおもしろいですね。旅行は平和じゃないと絶対に無理ですし、平和を作るために旅行があるというのも良い着眼点だと思います。ここに、達成するためのプランなどを書くことができると、より良い志望動機になります。
・「世界一周の旅」をした20歳はなかなかいません。大きな売りになります。でも、具体性が足りない。どういうところを回ったのか、どういう風にお金を工面したのか、両親に甘えた旅行ではなかったのか。自分で自分のことを世話できる、とアピールするのにも使えますので、ぜひ書きましょう。

★自己PR・学生時代に最も打ち込んだこと

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コメント:
・社会人になってからのことを先読みしすぎている感じがします。普遍的なあなたの良さをアピールする方向のほうがいいです。
・実際に長期インターンシップで得た経験をエピソードとして書きましょう。「これを経験したことにより、このように自分が変化して、これが自分の強みになっている」のように書くといいです。
・かっこいい言葉を羅列していると、言葉が空回りしてしまい「うざい」と思われてしまうので注意。

★挫折・失敗経験

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コメント:
・警察沙汰は書かないほうがいい。
・普通に書くことができる挫折、失敗はほかにもあると思います。「受験に失敗した」「アルバイトで寝坊した、遅刻した」など。そして、その失敗をどのように克服したのかも書きましょう。
・マイナスのことを聞く面接官の意図は「しょうもない失敗をあぶり出したい」と「自己意識はどうなっているのを見たい」というものです。短所を聞くときも同じですね。

★あなたが今まで受けたサービスの中で最も印象に残っているもの

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コメント:
・まったくもって具体的じゃない。
・どこにホスピタリティを感じたのかなどを書こう。具体的でない文章を「ホスピタリティ」という言葉でごまかそうとしているのが見える。

5.人に見てもらうと「アラ」がよくわかる!

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先述の通り、エントリーシートは「具体的であり、客観性がある」ことが求められています。

ただ、わかってはいても、自分ではなかなか修正はできないものです。そういう時は、友達や身の周りの大人の方に読んでもらったり、有料の講座を活用してみましょう。実際に人に読んでもらうことで「アラ」を発見することができます。

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