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仕事としてやりたいこと、決まっていますか?

やりたいことが決まっていないと、いろいろな企業に足を運び、毎晩頭をひねってエントリーシートや履歴書を用意するなど、体力的にも精神的にも大変な就活になってしまいます。

そこで今回は「会社や仕事との出会いをつくるビジネスSNS」を運営し、SNSを通して採用を行っているWantedly株式会社で、多くのインターン生をマネジメントしている佐藤太亮さんに、やりたいことがない人は就活にどのように挑めばいいのかを伺ってきました。

佐藤さんも学生時代、「一番やりたいことがわからなくて悩んだ」といいます。「やりたいこと」「仕事」「将来のこと」。どれも気になる就活生がこれからの就活をどのように取り組んでいけばいいのか。悩める就活生へ、ひとつの答えを佐藤さんが教えてくれました。

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やりたいことがない人はいない。「一番やりたいこと」に出会う努力が足りないだけ。

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-今日はよろしくお願いします。まだ仕事としてやりたいことがわからない、という悩みを抱えている就活生は多いと思うのですが、そうした就活生はなにを軸に就活を進めればいいのでしょうか。

やりたいことがないという人は結構いますが、僕はやりたいことがない人はいないと思っています。やりたいことがないのではなくて、やりたいことはたくさんあるけど、そのなかから「一番やりたいこと」が決められないだけなのかな、と。

-確かに、興味のあることはたくさんありますが、どうすればその中から「一番やりたいこと」がわかるのでしょうか。

とにかく「知りに行くこと」ではないでしょうか。自分から知りたい業界の先輩に話を聞きに行くなり、実際に挑戦してみる必要があると思います。その確認作業を繰り返していくと、本当にやりたいことが見えてくるはずです。

-合同説明会や企業説明会に行くことも、その"確認作業"のひとつの手段だと思いますが、それだけでは足りないですか。

合同説明会や企業説明会に参加することも確認作業になると思いますが、それだけでは足りないかな、と思っています。なぜなら、実際にその業界で働いている人と会って、自分の考えと相手の経験を交えて対話してはじめて、本当にその業界で働きたいかどうかを判断できると思うので。それをひたすら繰り返すことで、「一番やりたいこと」がわかってくるのではないでしょうか。

実は、僕も就活のときに「一番やりたいこと」がわからなくて悩んでいたんです。そのときはひたすらいろいろな人に会って対話したり、実際に挑戦したりしましたね。人と会うときは、友達の友達の先輩を紹介してもらうなど、少しくらい強引でも、学生といえば会ってくれることが多いです。もうあらゆる手を使って会っていましたよ(笑)

会社を選ぶ基準は"やりたいこと"だけではない。総合的に会社を選ぶと"大手病"はなくなる?

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-でも、もし本当にやりたいことがわかっても、実際にそれを仕事にできる人はほんのわずかな気がします。もし新卒でやりたい仕事に就けなかったら、素直に違う企業を目指すべきでしょうか?

僕はすべての就活が確認作業だと思っています。たとえば、もし志望している企業から内定がもらえなかったとしたら、それは実力が足りなかったということですよね。内定がもらえなかった事実を一度受け止めて、それでも「もう一度チャレンジしたい!」と思えるなら、それはやりたいことが確認できたということ。あるいは一度の失敗でその企業を諦めて、ほかの企業を選ぶなら、それもまた確認作業の結果です。つまり、その選択は諦めるというよりも「この仕事は違うんだな」という新しい発見だと思っています。

就活も新卒で入社してからも、全部が確認作業だと思って、もう「エイヤッ」って入社してしまってもいいと思います。もし相性が良くなくて退社してしまっても、それがわかったことで一歩前に進んでいるはずです。

−実際は「エイヤッ」で就職している人が多いと思います。

僕もそう思います。そもそも今の就活システムに違和感があるんです。内定をもらって、働きはじめてからが本当のスタートなのに、内定をもらうことがゴールになっている。ではなぜ、ゴールするのが難しい、いわゆる大手企業に何千人という応募者がいるのでしょうか。

-憧れの企業だから、そこでやりたいことができそうだから、でしょうか。

そうですね。でも実際のところ、大手企業ですぐにやりたいことができるかどうかは運次第です。最初に配属された部署で数年やり抜いて、やっとやりたいことができる配属先を希望できるようになっても、会社の事情でその部署に行けない可能性もあるわけです。そうこうしているうちに、気がついたら30歳近くになっていることもありえますから。

-大手企業ですぐにやりたいことができるかどうかは運次第、と。

もちろん、実力次第でチャンスはあると思いますが、実際に日常的にかかわれる仕事や身につくスキルは運次第という面も大きいと思います。

でも、実際に会社を選ぶときに考えるべき要素は、やりたいことだけではないですよね。一緒に働く人や環境、具体的にどのような仕事をしているかなど、ほかにもいろいろな要素があります。そうした要素と、やりたいことなどを総合的に考えて選んでいくと、人によって選ぶ企業は自然と別れていくと思うんです。

もちろん、大手企業でもやりたいことはできると思います。でも、大手企業じゃなくても、やりたいことができる企業はたくさんありますから。何十年も会社が続く時代ではないですし、「やりたいことできそうだし、とりあえず大手」という考えの就活で失敗して、やりたいことを諦めてしまうのは危険かな、と。

将来なにが起こるかわからないからこそ「今やりたいことをやる」

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-「とりあえず大手は危険」とはどういうことでしょうか。

ちょっと遠いところからの話になってしまうのですが、今20歳くらいの人たちは100歳くらいまで生きる時代になってきます。年金や税金を考えると、70歳前後まで働く時代です。これから50年近くも働くと考えると、企業の平均寿命が20〜30年と言われているのに、ひとつの会社で働き続けると考えていて大丈夫なのか、と心配になります。もしかしたらその業界がなくなってしまっているとか、そもそも日本や世界がヤバイことになっている可能性もあるわけです(笑)

そう考えていくと、「大手企業で定年まで働いて老後も安泰」なんていう、いわゆる"終身雇用"や"大手病"のような考えは危険なのではないかと思っています。

-もう「死ぬまでひとつの会社で働く」という考えは通用しないかもしれない、ということですね。

特に最近はテクノロジーの進化で、どんどん社会変化の流れが速くなってきています。退職するまで同じ会社で働くと考えている40、50歳の方が多く在籍する組織だと、どうしても会社全体のスピードがその年代の方にあったものになってしまいます。そういった組織に新卒で入社すると、社会の変化に気づくのが遅れてしまうのではないかと思うんです。

下積みで数年働いて、やっとやりたいことができて、会社全体が見えてくるようになったころには、もうすでに「その仕事ってAI(人工知能)でいいんじゃない?」ってことになりかねない。

-人間の多くの仕事がロボットやAIに取って代わられるという話は最近よく聞きますね。では、どのように仕事を選べば良いのでしょうか。

やはり「今、一番やりたいこと」を直感的にやっていくのがいいと思うんです。先ほども話したように、その業界がずっと残っているかもわからないので、そんなに何十年後のことを考えても仕方ないのかな、と。

幸いなことに現在の日本は結構豊かなので、最終的に食べていければいいくらいであれば、仕事はたくさんありますから(笑)

-時間は無限に思えて実は有限だからこそ、今やりたいことをすべき、と。では、最後に就活生にアドバイスをお願いします。

やりたいことがまだわかっていなければ、まずは就活を「一番やりたいことを知る」確認作業だと思いながら続けてください。きっと就活を通して、やりたいことが徐々にわかってくるはずです。

やりたいことがわかっているなら、なかなか内定がもらえなくても、「やりたい!」という気持ちを簡単に諦めないでください。やりたいことができる会社はたくさんあるはずなので、数社から内定がもらえなかっただけで諦めるのはもったいないです。もしかしたら、やりたいことができるのはあと数年だけかもしれません。だから、「今やりたい」ができる会社に飛び込んでみてもいいと思います。

やりたいことをつらぬいた人には、その人にしかない経験ができ、その経験は価値になります。その価値が仕事とつながって、また価値が生まれてという好循環が生まれていくはずです。だから「どんな経験も価値になる」と思って、全力でやりたいことをやってください。きっと、人生が楽しくなりますよ!

自分から外の世界に飛び出して視野を広げよう

佐藤さんは、学生という同じコミュニティにいると視野がせまくなるので、能動的に行動して視野を広げることが大事だと言います。同じ学生ではなく、年上の社会人の方と話すことでやりたいことが見えてくることもあるそうです。

就活における正解はひとつではなく、佐藤さんの話も多くの正解のなかのひとつです。自分なりに納得できる、自分なりの就活ができるといいですね。

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