坂本内定塾

就職活動
就職活動

Q.やりたい仕事がありません。なので、就活に意欲的になれず、熱心な就活生に差をつけられるばかりです。どうしたらよいですか?

坂本塾長の「気合い回答」

自分の判断を疑え!やりたくない仕事が、やりがいある仕事のケースが多い!

やりたい仕事が特にない就活生は非常に多いです。就活の序盤は、悩むことはないですが、中盤になって、就活仲間と情報交換すると、驚愕の事実に気づきます。

たとえば
・銀行で働きたいと言っていたAさんは、すでにインターンシップや支店見学に行っている
・商社で働きたいと言っていたBさんは、すでにOB訪問を3人もしている
・テレビ局で働きたいと言っていたCさんは、すでにセミナーに5回も行っている

自分は何もしていなかった。やばい、どうしよう…。
他の就活生に、いつのまにか“大きな差”をつけられてしまった…。

やりたい仕事がないからといって、就職活動を行わなかったら、差をつけられる一方です。
そこで今回は、こうした場合の対策について書きます。

■やりたくない…。適性がない…。その判断は間違っているかも?!
やりたい仕事が特にない人に対して、「では逆に、やりたくない仕事は何ですか?」と質問すると、すらすら答えるものです。

「営業職です。なぜなら、私は口下手ですから、営業には向きません」とか、
「事務職です。なぜなら、私は一日中、事務机に向かうのは嫌いで、適性がないです」とか。

やりたい仕事がない人は、たいていの場合、やりたくない仕事はあるものです。
しかし、その判断が間違っていることは、非常に多いです。

口下手=営業に向かない。この判断は間違いです。
一日中、事務机に向かうのは嫌い=事務職の適性がない。この判断も間違いです。

■就活中の判断は、入社後に変わることが多い(判断ミス、自己成長)
入社前の判断は、就職してみると、違っていることがよくあります。やりたくない仕事が、実は、やりがいを感じる仕事であることが非常に多いです。

以下、就活中に悩み相談をした就活生5人の入社後について紹介します。入社2、3年後に様子伺いをしたのですが、すごく成長したなぁと感動しました。

●成長例1
就活中:私は口下手です。だから、営業の仕事は向いていないと思います。
入社後:信頼され、喜ばれれば商品は買って頂けます。口よりも心が重要でした。

●成長例2
就活中:私は一日中、事務机に向かうのは嫌いです。事務や経理の仕事には適性がないと思います。
入社後:会社の成績や経営状況がわかり、幹部の方々とも話ができるので、やりがいがあります。

●成長例3
就活中:文系で、パソコンを本格的に使うなんて無理です。SEの仕事は自信がありません。
入社後:2年後には、プログラミングもできるようになりました。貴重なスキルが身に付きました。

●成長例4
就活中:ノルマがある仕事は気が重いです。辛くてすぐに辞めるかもしれないです。
入社後:ノルマは自己成長を速めること、そして、達成感という喜びが得られることがわかりました。

●成長例5
就活中:地元にいるのが一番。知らない場所には住みたくないです。転勤がある仕事は嫌です。
入社後:「住めば都」ということわざ通りだと思いました。転勤地にも良いところが沢山ありました。

困難なゲームのほうが、簡単なゲームよりも、やりがい(面白さ)が感じられるのと同じで、
困難な仕事(適性がないように思える仕事)のほうが、やりがいが感じられるようになるのです。

■知識・能力は、必要に応じて身につく
苦手分野への挑戦は、知識を身につけ、能力を飛躍的に伸ばすことにつながります。営業職をやったことがない人でも真剣に頑張れば立派なプロになります。経理をやったことがない人でも他人に教えられるくらいの力がつきます。システム開発をやったことがない人でもシステム開発の企業に転職できるくらいの実力がつきます。

人間は全脳細胞の数パーセントしか活用していないという話を聞いたことはありませんか?私達の脳は極めて大きな余力を持っています。知識・能力は必要に応じて身につけることができます。大きな成長をすることが必ずできます。

●適性の違う部門にあえて配属する企業も
企業の人材配置の方針として、適性の違う部門にあえて配属(移動)することもよくあることです。たとえば、理系出身で研究職の適性がある人をわざと営業部門に配置するとか(技術に強い営業マンを養成)、総務部門に配属した人をわざとシステム開発部門に移動するとか(企業の仕組みを理解した技術者を養成)。

■仕事選びの新基準:『大きく成長できる仕事かどうか』
仕事選びの基準を広げるのも一つの手です。やりたい仕事とか、やりたくない仕事・・・という仕事選びの基準に加えて、大きく成長できる仕事、あまり成長できない仕事・・・という仕事選びの基準も取り入れてみませんか!

10代、20代は、成長の伸びしろの極めて大きな時期です。よって、自分を甘やかすことなく、困難を感じる仕事、やりたくない仕事にこそ挑戦してみてはいかがでしょうか。今の時期の努力の積み重ねは、利息の非常に高い貯蓄と同じです。30代、40代以降の人生を充実させるのに大いに役立ちます。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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