坂本内定塾

就職活動
就職活動

Q.学生時代、特に頑張ったことはなく、自己PRできることが見当たりません。どうしたらよいでしょうか

坂本塾長の「気合い回答」

今からでも大丈夫。就職活動を頑張れば、自己PRはいくつでも作れる

今回の質問も全国の多くの就活生から寄せられています。今までの人生で自己PRできることがなくても大丈夫です。就職活動を頑張れば、それが自己PRになりますので、希望をもって就職活動に取り組んでください。

自己PRは、今からでも作れる

ほとんどの就活生は、自己PRは過去の経験から見つけ出さなければならないと誤解しています。自己PRは今からでも作れるとは夢にも思っていません。しかし、行動的な就職活動をすることによって、自己PRはいくつでも作ることができるのです。それをエントリーシートに書いたり、面接で話せば、高評価が得られます。

さて、行動的な就職活動は、決して難しくありません。小さな勇気があれば、誰でもできることです。たとえば、会社説明会に参加するとします。一般の学生は、ただ参加するだけで自己満足してしまうものです。そこで、①自分から積極的に社員に声をかけて質問したり、②別の職種や別の地域の説明会にも比較研究のために参加してみましょう。すると、そのプラスアルファの経験は自己PRとして使えます。 

では、内定者の面接の受け答えを紹介します。一般的な受験者ですと、「当社の会社説明会の感想をお聞かせください」と面接官から質問されると、「はい、御社の仕事内容のことがよくわかりました。ありがとうございました」といった答え方をします。しかし、以下の内定者3人は全く違う内容です。

●金融内定者の返答例1

Q1. 当社の会社説明会の感想をお聞かせください。
A1. 私は、御社の会社説明会には5回参加しましたが、どれも非常に充実していました
Q2. えっ5回も参加したの? それはどういうこと?
A2. 職種別に行われているものに3種類出ました。○○職と○○職と○○職です。また、私は関西出身なので、大阪で開催されているものにも2回ほど参加しました。それで、合計5回です。
Q3. ずいぶん熱心に参加したんだね。5回も出た結果、どんなことを感じましたか?
※ 以下、同様に続く

●食品内定者の返答例2

Q1. 当社の会社説明会の感想をお聞かせください。
A1. はい、女性社員の仕事内容の実態について、非常によく分かりまして、ぜひ私も御社で働きたくなりました。
Q2. おや? 女性社員の仕事内容の実態についての説明は特にしなかったと思いますが?
A2. はい、実は、会社説明会の後、女性社員を探して質問させて頂いたのですが、事業本部の鈴木様がいろいろと教えてくださいました。
Q3. なるほど、君は積極性があってなかなかいいね。
※ 以下、同様に続く

●旅行内定者の返答例3

Q1. 当社の会社説明会の感想をお聞かせください。
A1. はい、会長の○○様がとても親切に質問に答えてくださって、感激しました。
Q2. うちの会長に質問する場は、特に設けていなかったはずですが?
A2. はい、会長様のスピーチに感動したので、説明会の終了後、急いで質問しに行ったのです。そうしたら、親切に答えてくださいまして、 しかも、私が名刺をお渡ししたら、会長様も名刺をくださいました。お礼のメールを差し上げたら、それに返事もくださいました。すでに3回ほどメールでやりとりしています。
Q3. うちの会長とメールのやりとりをしているのか! 君の行動力はたいしたものだ。
※ 以下、同様に続く

内定者の返答で注目すべきことは、会社説明会の参加の仕方が、熱意や積極性、行動力の自己PRになっていることです。このように行動的な就職活動は自己PRになるのです。

自己PRは、就職活動中、日々増えていく

以下、自己PRになる就職活動の努力例をまとめます。

  1. OB訪問に力を入れる
     →志望企業のOB訪問を3人以上すると、「行動力・志望」がつまった熱意の自己PRになる 
  2. 店舗見学に力を入れる
     →10店舗以上の見学をすると、「行動力・志望」がつまった熱意の自己PRになる
  3. 会社説明会に積極的に参加
     →自ら質問して社員と交流すると、「行動力・志望」がつまった熱意の自己PRになる
     →数回も参加して企業研究を深めると、「行動力・志望」がつまったの熱意の自己PRになる
  4. 新聞を読み、志望業界・志望企業の記事のスクラップ
     →3か月分以上のスクラップがたまると、「情報収集力・志望」がつまった熱意の自己PRになる
  5. 志望企業とライバル企業の比較研究をして、新商品・サービスを考えて企画書を作る
     →3種類以上の企画を考えると、「発想力・志望」がつまった熱意の自己PRになる
  6. 多くの企業の社員と会って企業の比較研究 
     →50社以上の企業の社員と話をすると、「コミュニケーション力・行動力」がつまった自己PRになる

就職活動では、知る楽しみを追求しよう!調べるほど楽しくなる!

上記の返答例1(志望企業の会社説明会に5回も参加)の方に、「どうして5回も参加したのですか?」と尋ねたら、このような答えが返ってきました。「それは調べるのが楽しかったからです。職種別にどんな違いがあるか比べるのが楽しく、また、東京と大阪の説明会で社員の様子を比べるのも楽しかったです。私は関西出身なので、同じ会社であっても、やっぱり大阪の支店の人達のノリのほうが、自分に合っていると感じました」。

就職活動は、自分が知らないことを知ることができるチャンスです。志望企業の仕事の中身に興味を持って、知る楽しみを追求してください。違いを知ったり、実態を知ったりするのは楽しいことです。ぜひ楽しむということを大切にして、就職活動に取り組んでください。すると、やる気が何十倍も高まり、内定獲得につながります。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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