坂本内定塾

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Q.集団討論試験で、意見が思いつかない苦手テーマが出た場合は、どうしたら良いでしょうか?

集団討論試験では、自分の意見をしっかり言える事にこしたことはありません。しかし、言えなくても受かる方法は数多くあります。専門知識・専門能力がなくても簡単に実行でき、かつ効果が非常に高い方法を2つご紹介します。

坂本塾長の「気合い回答」

集団討論のテーマが苦手な場合は、書記係やタイムキーパー係で受かることができる

■意見を言わなくても受かる方法あり
集団討論試験では、良い意見を言わないと受からないだとか、相手を論破しないと合格できないとか…誤解をしている人が多いようです。しかし、そんなことはありません。なぜなら、面接官がチェックしているのは、知識の有無ではなく、議論の活性化への貢献力だからです。なので、自分が苦手なテーマが出題されても問題ありません。たとえば、書記係やタイムキーパー係(時間管理係)、司会の役割をしっかり担えば受かります。お勧めは、書記係かタイムキーパー係です。これらは技術的に難しくありません。以下のやり方を学んでおけば誰でも実行できます。

■苦手なテーマが出題された場合の対処

1.書記係になる
各自の発言の要点をノートにメモし、節目節目に発表して、議論の活性化に貢献しましょう。大切なのは、ただメモを取るだけではなく、時々、以下のようなアナウンスをすることです。

  • 現在、○○さんと○○さんが賛成派、○○さんと○○さんが反対派です。
  • ○○さんは先ほどの意見と論点が大きく変わったのですが、その理由はなんですか?
  • ○○さんが賛成派に変わったので、現在、賛成派は○人、反対派は○人です。
  • このノートをご覧ください。賛成派の論点は・・・・・・です。反対派の論点は・・・・・・です。
  • ○○さんと○○さんは、ちょうど正反対の考え方ですが、その理由を確認しませんか?
  • ここで出てきた意見を簡単にまとめますと、・・・・・・です。

●食品会社内定者のSさんの実行例 
集団討論試験の際、いつも大きめの紙と太めのサインペンを持参してこの作戦を実行したそうです。紙の真ん中に縦に線を引き、左側に賛成派の意見、右側に反対派の意見を書いて、対立構造を視覚的にはっきりわかるようにし、時々この紙を見せながら上記のようなアナウンスをしたそうです。これにより、受験者全員が自分の書いている紙に注目しながら議論をする形になり、面接官からは、全体をまとめている人・・・という評価をされ、大変評判が良かったとのことです。

2.タイムキーパー係(時間管理係)になる 
議論の進行をコントロールし、与えられた時間の有効活用に貢献しましょう。大切なのは、時計を見ながら、節目節目の時間に以下のようなアナウンスをすることです。

  • 最初の5分は、みんなの意見を順番に聞く時間にしませんか?
  • 10分経ったので、そろそろ論点を絞り込みませんか?
  • ここでちょうど半分の時間が過ぎましたので、意見を整理しておきませんか?
  • 残り30分ですが、まだあまり意見を言っていない○○さんに意見を聞いてみませんか?
  • 残り10分なので、そろそろまとめに入りませんか?

●製薬会社内定者のFさんの実行例
集団討論試験の際は、いつも大きめの時計を持参し、机の上において、この作戦を実行したそうです。(大きめの時計を机の上に置く理由は、他の受験者および面接官に対して、自分が時間の管理する人だという印象づけをするため)。与えられた討論時間の節目で、進行をコントロールするアナウンスをすることで、面接官からは、全体が見えている人・・・という評価をされ、大変評判が良かったとのことです。

■面接官は、全体を見る目を持つ人を採用したい  
上記の二人の内定者の共通点は、『全体を見る目』を持っているということです。

  • Sさんは、場全体を見据えて、議論の活性化に貢献している
  • Fさんは、時間全体を見据えて、議論の活性化に貢献している

『全体を見る目』を持つことは、仕事を行う上でも非常に大切なことです。なぜなら、これがなければ的確な状況判断ができないからです。「木を見て森を見ず」という格言にあるように、人はとかく(全体を見ずに)部分だけを見て(誤った)判断をしてしまう傾向があります。面接官もそれを知っているので、全体を見る目を持っている人には希少価値を感じ、ぜひとも採用したいと思うのです。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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