坂本内定塾

就職活動
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Q.志望理由・自己PRは全く聞かれず、雑談だけの面接を受けました。どんな意図があるのでしょうか?

これは雑談型面接という手法です。雑談だと勘違いして落とされている学生は非常に多いです。  

坂本塾長の「気合い回答」

面接に無駄な質問は一つもない。人物評価の意図が必ずある。アピールチャンスを無駄にしてはダメ 

■ベテラン面接官は、雑談に見せかけて、学生の素や本音をチェックする  
就活生からの面接試験報告レポートに、
・「雑談ばかりでした」
・「志望理由を聞かれませんでした」
・「自己PRを聞かれませんでした」
こういった文章がよくあります。
残念なことに、「雑談ばかりでした」と感じた人は合格率が低いです。面接に雑談は一つもありません。雑談に感じてしまったのは大きなミスです。貴重なアピールチャンスを無駄にしてしまったのです。

●雑談型面接
ベテラン面接官は、雑談型面接を行うことがあるので要注意です。では、典型例を紹介します。
雑談型面接では、一般的な面接試験のように重々しい雰囲気で「当社に対する志望理由を述べてください」なんて仰々しい質問の仕方はしません。明るく打ち解けた雰囲気で「就職活動は大変でしょう。最近の就活生を見ていると、ほんとに大変だなぁと思うよ」と笑顔で優しく語りかけます。なので、志望度の低い学生は、素や本音を知らず知らずのうちにさらけ出します

さて、これらの質問に、あなただったらどう返答しますか?
A:「当社に対する志望理由を述べてください」と質問されたら・・・
あるいは、
B:「就職活動は大変でしょう。・・・・・・・・」と語りかけられたら・・・

Bも志望理由を確認する質問の一種であることに気づけたでしょうか?
本気でこの企業を志望している“意識の高い就活生”はこんな返答をします。
大変ですが、それ以上に大きなやりがいを感じています。御社の説明会も凄く勉強になりました。御社の営業部の鈴木秀樹様にOB訪問した際は、仕事について詳しく教えて頂き、社会人としての目標も具体化しました」。
志望度の高さが感じられて好印象です。この人物に興味が湧き、もっと質問したくなります。
一方、普通の就活生はこう返答します。
はい、今は毎日毎日、エントリーシートの締め切りや面接があって大変です
これでは、志望度の高さは全く感じられないです。この人物に興味は湧きません。

■雑談型面接の頻出質問例
ベテラン面接官は、雑談的な会話で、学生の志望度や能力、行動特性(コンピテンシー)、セールスポイントを分析することに長けています。他にも、よくありがちな質問を紹介します。
学生生活は楽しいですか?
 →日頃、どんなことに打ち込んでいるかのチェック

風邪が流行っているみたいだけど、あなたは大丈夫ですか?
 →体を鍛えているか、体力があるか、自己管理能力はあるかのチェック

最近、友人達の間では、どんなことが流行っているの?
 →どんな友人と付き合っているか、日ごろ何をしているかで人物チェック。

当社の○○という商品だけど、学生達の評判は、どうかな?
 →当社に対する志望度のチェック。しっかり研究している人は、問題点・改善点が具体的に言える

正直言って、私はこの会社、第4志望だったんだよ。最初は全く別の企業を考えていたんだ
 →他社の受験状況や当社の志望順位のチェック

■ベテラン営業マンは、雑談しながら相手を分析。雑談しながら取引を成功させる 
ビジネスの世界でも雑談は極めて重要です。ベテラン営業マンは「雑談型商談」を得意としていることが多いです。要するに、商談相手と雑談をしながら相手のニーズを分析し、雑談をしながら、さりげなく売り込んで取引を成功させるのです。

元営業マンだった採用担当者は、雑談型面接が驚異的に巧みです。油断した学生は、単なる雑談だと思い込んで落ちています。高評価を得るために絶対に必要なのは、面接とは自分の採用メリットを伝える場であると肝に銘じ、どんな質問にもセールスポイントや志望度の高さが伝わる内容で切り返すことです。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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