就職活動
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企業選択の基準は何ですか?にロジカル返答

皆さん こんにちは 
就職コンサルタントの坂本直文です。

【面接官の質問にロジカルに返答するスキル】をレクチャーします。今回は、「企業選択の基準は何ですか?」の対策です。この質問には心理テスト的な側面があり、第一志望か否かの確認に使われます。返答ミスは不合格に直結することが多いです。気を付けましょう。

ロジカル返答の基礎の基礎=具体例・数字を軸にして返答する! 

「私には、体力があります」と言っても説得力はゼロですが、「私には、フルマラソン42.195kmを完走できる体力があります」というと説得力があります。面接官の質問に返答する際、必ず心掛けるべきは、(結論の根拠となる)具体例・数字を軸にして話すことです。

この質問には、この「掘り下げ質問」が来る! 

「企業選択の基準は何ですか?」の質問後は通常、以下の掘り下げ質問がきます。

掘り下げ質問①:「なぜ、その基準なのですか?」
掘り下げ質問②:「当社は第一志望ですか?」

掘り下げ質問③:「当社の他に、どんな企業を受けていますか?」

この質問(企業選択の基準は何ですか?)の主目的は、当社は第一志望か(掘り下げ質問②)のチェックです。したがって、最初の質問の返答で、第一志望であることを強くアピールする内容を話しても良いです。すると、掘り下げ質問①②は省略されて、掘り下げ質問③がきます。

「質問意図」を知っておこう!

質問意図は2つあります。1つ目は「当社が第一志望かのチェック」。2つ目は「他に受けている志望度の高い企業のチェック」です。

●1つ目の質問意図の解説
この質問の主目的(一番の質問意図)は「当社が第一志望かのチェック」です。この質問への返答内容は、第一志望の人と第一志望でない人とで大きく異なります。

[第一志望の受験者の企業選択の基準]=その企業のみに当てはまる内容
数多くの企業の中から、その企業を選択したことが伝わる内容です。たとえば、日本で唯一の○○の技術を持つ企業、あるいは、地域で一番の○○のサービスを行っている企業という感じに、志望企業一社に絞り込まれる基準です。

[第一志望でない受験者の企業選択の基準]=多くの企業が当てはまる内容
多くの企業と迷っていることが感じられる内容、深い企業研究をしていなくて絞り込みができてないことが感じられる内容です。たとえば、研修制度が整っている企業、あるいは、大きく成長できる企業、英語力が生かせる企業、地元に貢献できる企業のように、多くの企業が含まれる大まかな基準です。

●2つ目の質問意図の解説
この意図があることは、掘り下げ質問③があることでわかります。面接官は、この掘り下げ質問で、受験者の志望先を具体的に把握し、当社が本当に第一志望かを分析します。 一部の企業ですが、返答した他の企業について、採用試験の合否を今後の面接でチェックし続ける場合があり、内定を出す条件として、それらの企業の採用試験や内定を辞退することを求めるケースも見受けられます(※内定者の報告では金融系企業が比較的多いです)。

ロジカル返答の合格例(※某化粧品会社の内定者)

質問:「企業選択の基準は何ですか?」
返答:はい、基準は、お肌の健康に非常に効果的である○○の成分が使われた化粧品を販売する企業であることです。だから、御社が第一志望です。

→ロジカル返答スキル:(抽象的なことではなく)具体例を挙げて説明すると説得力UP 

掘り下げ質問①:「なぜ、その基準なのですか?」
返答:化粧品業界の各社を比較研究して、この基準に到達しました。私は、化粧品各社の説明会に参加して社員と会って話を聞き、各社のIR情報も読み、ビジネス誌や新聞記事で専門家の意見も読んで、百貨店の販売員の方の意見も伺い、その結果、この基準に到達しました。

→ロジカル返答スキル:(抽象的なことではなく)具体的な行動例を答えると説得力UP

掘り下げ質問②:「当社は第一志望ですか?」
返答:もちろん、第一志望です。私は御社の美容部員の方のアドバイスに従って、化粧品を実際、使用してみました。この部分に使ってみたところ、こんなにしっとりしました。他社の商品との違いを実際に比較してみて、御社の商品の素晴らしさを改めて実感しました。この商品のことは、朝日新聞の○月○日の記事にも・・・・・と取り上げられていましたが、私は日本中の多くの人に御社の商品を使ってもらいたいです。なので、御社が第一志望です。

→ロジカル返答スキル:断定的に言うとインパクトUP※もちろん、第一志望です。
→ロジカル返答スキル:志望企業の商品やサービスは実際に使用しておくと説得力UP※実際、使用してみました 
→ロジカル返答スキル:新聞で読んだことを具体的に述べると説得力UP※朝日新聞デジタル版では、商品名で過去記事検索ができる

掘り下げ質問③:「当社の他に、どんな企業を受けていますか?」
返答:化粧品業界が志望なので○○社と○○社、○○社を受けています。ただし、私の企業選択の基準は、お肌の健康に非常に効果的である○○の成分が使われた化粧品を販売する企業であることです。だから、御社が第一志望です

→ロジカル返答スキル:最も重要なことは強調して(繰り返し)答えることで説得力UP※御社が第一志望です

就活生からの「悩み相談」にお答えします!

「私の企業選択の基準は、大企業で事務の仕事をすることです。企業は大企業ならばどこでも構わないのですが、これを正直に答えても大丈夫でしょうか?」。就活生からこんな質問がよくきます。

結婚のプロポーズのたとえ話で説明します。
正直言って、相手は誰でも構わないです」という内容のプロポーズと「あなたの○○の部分が大好きです。あなたが○○したことに感動しました。結婚相手はあなた以外に考えられません」という内容のプロポーズの2つを比較したら、後者のほうが、圧倒的に喜ばれ、ぜひ結婚したいと思われます。
面接試験での発言も同様です。深い企業研究を行って(新聞やビジネス誌を使う。IR情報を読み比べる。社員に仕事内容を聞く)、各企業の特徴を具体的に把握して返答内容に盛り込むことが大切です。すると、ぜひ採用したいと思われるようになります。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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