
青木夕子さん(42歳 主婦)
2人目は、大阪府に住む子育てママの青木さん。出産後は時間がなくて新聞購読をやめようとしたこともあったとか。あるコラムをきっかけに、今は「ちょい読み」を楽しんでいるそうです。
大人は新聞読んどかなあかん!

新聞の購読を始めたのはいつごろからですか?

結婚してからです。夫は読まないので「やめたらええやん」ってよく言われたんですけど、大人は読んどかなあかん、と私は思ってまして、「逆になんで読まへんの、社会人やのに」って言い返してました。子どもの頃から、毎朝父が読んでるのを見てたんで、大人が新聞を読むのは当たり前やと思ってました。
新聞がたまるとみんなイライラ

でも、新聞の購読をやめようと思った時期もあったんですよね……?


そうなんです! 長女を出産してからぜんっぜん読めなくなって、もう読んでない新聞の山が半端じゃなくて、触ったらドサドサーッと落ちてくる状態になりまして(笑)。最初は読む気でおるんで積んでおくんですけど、邪魔になると手提げの紙袋に入れるんで、そういう紙袋が家中にある状態でした。

たまっちゃうと、大変ですよね……。

もう宿題がたまってるみたいな気分になって、節約もかねて何度もやめようと思いました。家が汚いと家族もみんなイライラするんで。
「折々のことば」が元気をくれた

それでも購読をやめなかったのはどうしてですか?

当時は、私も心がすさんでました。今思えば「ワンオペ育児」だったのもあって……。遅く帰ってくる夫に「自分ばっかり飲みに行って、私だって行きたいのに!」ってあたってました。社会とつながれてない、孤独やなって感じて、すごくつらかったです。下の子が幼稚園に入ってから週2日のパートを始めたんですが、それだけじゃ何も役に立てるような仕事ができない。じゃあ増やせば、って言われるんですけど、それは負担が大きくて私には無理っていうのがあって。
でも、そんな時に「折々のことば」を読んで、すごく元気が出たんです。

運命の出会いですね。「折々のことば」を読んだのは、どんなきっかけで?


たまたま目についたんだと思います。読んでみたら、居酒屋かバーに行って「大丈夫だよ」って誰かに言ってもらえたような気持ちになって、自分は1人じゃないって前向きになれたんです。「今までやめなくてよかった」って思いました。それ以来、どんなに時間がなくてもここだけは絶対読もうと思って。前は、元を取らなきゃっていう義務感で読んでたんですけど、読むのが楽しみになったらそれも自然となくなって、おかげさまで夫との喧嘩も減りました(笑)。
子どもたちのためにも新聞を

今はどんなふうに読んでいますか?

週2日、結婚前に勤めていたデザイン事務所でパートとして働いていて、仕事がない日に2~3日分を一気に「ちょい読み」します。子どもを守らなあかんから、私がいろいろ勉強しないとって思うので。いろいろな記事を読むと、親としてこうせなあかんのか、って勉強になります。後でじっくり読もうと思う記事を猛スピードでピックアップするんですけど、それでも前に気ぃついたらお昼前でもうすぐ子どもが帰ってくる! ってなってばたばたして疲れたことがあったんで、今は読みすぎないようにアラームをつけて、1時間過ぎたらやめるようにしてます。記事は目に付くようにマガジンラックに差しておいて、すきま時間に読んだりもします。

気に入った記事は切り抜いているそうですね。


将来、娘たちを勇気づける言葉になればいいなと思っていて。スクラップブックにして、いつか絵本ラックに置いておこうと思ってます。

それはすてきですね。最後にメッセージをお願いします。

子育て世代にこそ、もっと新聞を読んでほしいって思います。心の余裕を持てるようになるし、親としてのあり方を学ぶのにも役立つからです。
でも、特に紙の新聞は娘たちの時代にもあってほしいと思うものの一つなんですが、正直私のまわりでは誰も取ってなくて、なくなりそうですごく不安です。大丈夫でしょうか、紙の新聞……?

ありがとうございます!
がんばります!(涙)
社会とのつながりをつくるのも、新聞の大切な役目なんだなとあらためて感じました。


WRITER PROFILE
いぐっちー
2011年、朝日新聞入社。無駄に大きなカバンを担ぎ、「ちょい読み」を求めて日本中を駆け巡る。
趣味は探検、徹底的な事実確認。
心が疲れた時におすすめ!
とは?
1分間でリフレッシュタイム
仕事や家事の合間に気分を1分間でリフレッシュしたい時は1面左下にある「折々のことば」を。「折々のことば」は、2015年4月から始まった朝刊1面のコラム。哲学者の鷲田清一さんが、古来の金言からツイッターのつぶやきまで、さまざまな「ことば」を紹介し、思索をめぐらせます。