教えて! あなたの「ちょい読み」

CASE2
親としてのあり方を
学ぶための「ちょい読み」

新聞を楽しく読み続けるヒントがいっぱい詰まった読者のみなさまの「ちょい読み」を、直接お聞きしたい! そんな思いから、「ちょい読み」編集部のいぐっちーが日本全国の読者のみなさまのもとに突撃しました!!

icon 青木夕子さん

青木夕子さん(42歳 主婦)

2人目は、大阪府に住む子育てママの青木さん。出産後は時間がなくて新聞購読をやめようとしたこともあったとか。あるコラムをきっかけに、今は「ちょい読み」を楽しんでいるそうです。

このインタビューは、好きな新聞の読み方やこだわりの読み方、それにまつわるエピソードを募集した「みんなのちょい読み募集キャンペーン」にご応募いただいた読者のみなさまにご協力いただきました。キャンペーンには、1400件以上のご投稿をいただきました。たくさんのご応募ありがとうございました!

大人は新聞読んどかなあかん!

icon いぐっちー

新聞の購読を始めたのはいつごろからですか?

icon 青木夕子さん

結婚してからです。夫は読まないので「やめたらええやん」ってよく言われたんですけど、大人は読んどかなあかん、と私は思ってまして、「逆になんで読まへんの、社会人やのに」って言い返してました。子どもの頃から、毎朝父が読んでるのを見てたんで、大人が新聞を読むのは当たり前やと思ってました。

新聞がたまるとみんなイライラ

icon いぐっちー

でも、新聞の購読をやめようと思った時期もあったんですよね……?

icon 青木夕子さん
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そうなんです! 長女を出産してからぜんっぜん読めなくなって、もう読んでない新聞の山が半端じゃなくて、触ったらドサドサーッと落ちてくる状態になりまして(笑)。最初は読む気でおるんで積んでおくんですけど、邪魔になると手提げの紙袋に入れるんで、そういう紙袋が家中にある状態でした。

icon いぐっちー

たまっちゃうと、大変ですよね……。

icon 青木夕子さん

もう宿題がたまってるみたいな気分になって、節約もかねて何度もやめようと思いました。家が汚いと家族もみんなイライラするんで。

「折々のことば」が元気をくれた

icon いぐっちー

それでも購読をやめなかったのはどうしてですか?

icon 青木夕子さん

当時は、私も心がすさんでました。今思えば「ワンオペ育児」だったのもあって……。遅く帰ってくる夫に「自分ばっかり飲みに行って、私だって行きたいのに!」ってあたってました。社会とつながれてない、孤独やなって感じて、すごくつらかったです。下の子が幼稚園に入ってから週2日のパートを始めたんですが、それだけじゃ何も役に立てるような仕事ができない。じゃあ増やせば、って言われるんですけど、それは負担が大きくて私には無理っていうのがあって。

でも、そんな時に「折々のことば」を読んで、すごく元気が出たんです。

icon いぐっちー

運命の出会いですね。「折々のことば」を読んだのは、どんなきっかけで?

icon 青木夕子さん
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たまたま目についたんだと思います。読んでみたら、居酒屋かバーに行って「大丈夫だよ」って誰かに言ってもらえたような気持ちになって、自分は1人じゃないって前向きになれたんです。「今までやめなくてよかった」って思いました。それ以来、どんなに時間がなくてもここだけは絶対読もうと思って。前は、元を取らなきゃっていう義務感で読んでたんですけど、読むのが楽しみになったらそれも自然となくなって、おかげさまで夫との喧嘩も減りました(笑)。

子どもたちのためにも新聞を

icon いぐっちー

今はどんなふうに読んでいますか?

icon 青木夕子さん

週2日、結婚前に勤めていたデザイン事務所でパートとして働いていて、仕事がない日に2~3日分を一気に「ちょい読み」します。子どもを守らなあかんから、私がいろいろ勉強しないとって思うので。いろいろな記事を読むと、親としてこうせなあかんのか、って勉強になります。後でじっくり読もうと思う記事を猛スピードでピックアップするんですけど、それでも前に気ぃついたらお昼前でもうすぐ子どもが帰ってくる! ってなってばたばたして疲れたことがあったんで、今は読みすぎないようにアラームをつけて、1時間過ぎたらやめるようにしてます。記事は目に付くようにマガジンラックに差しておいて、すきま時間に読んだりもします。

icon いぐっちー

気に入った記事は切り抜いているそうですね。

icon 青木夕子さん
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将来、娘たちを勇気づける言葉になればいいなと思っていて。スクラップブックにして、いつか絵本ラックに置いておこうと思ってます。

icon いぐっちー

それはすてきですね。最後にメッセージをお願いします。

icon 青木夕子さん

子育て世代にこそ、もっと新聞を読んでほしいって思います。心の余裕を持てるようになるし、親としてのあり方を学ぶのにも役立つからです。

でも、特に紙の新聞は娘たちの時代にもあってほしいと思うものの一つなんですが、正直私のまわりでは誰も取ってなくて、なくなりそうですごく不安です。大丈夫でしょうか、紙の新聞……?

icon いぐっちー

ありがとうございます!
がんばります!(涙)

社会とのつながりをつくるのも、新聞の大切な役目なんだなとあらためて感じました。

icon いぐっちー
icon いぐっちー

WRITER PROFILE

いぐっちー

2011年、朝日新聞入社。無駄に大きなカバンを担ぎ、「ちょい読み」を求めて日本中を駆け巡る。
趣味は探検、徹底的な事実確認。

心が疲れた時におすすめ!

とは?
1分間でリフレッシュタイム

仕事や家事の合間に気分を1分間でリフレッシュしたい時は1面左下にある「折々のことば」を。「折々のことば」は、2015年4月から始まった朝刊1面のコラム。哲学者の鷲田清一さんが、古来の金言からツイッターのつぶやきまで、さまざまな「ことば」を紹介し、思索をめぐらせます。