坂本内定塾

就職活動
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Q.2年遅れ(大学受験浪人1年と就職浪人1年)で、人気企業に受かるには何をしたらよいですか? ※前回のアドバイスの続編です。

坂本塾長の「気合い回答」

2年遅れならではの強力な武器がある。攻めの就活をすると受かる!

今回は、前回のコラム「精神面の効果的な対策」の続きで「行動面の効果的な対策」です。
併せて読んでこそ効果があります。必ず前回のコラムもお読みください。

2年遅れの方をカウンセリングすると、
面接でどんな言い訳をすれば大丈夫か…などと悩んでいることが多いです。
これでは、言い訳中心の面接になってしまい、受かるのは難しいです。
発想をガラリと変えて、前向きな内容中心の面接にしましょう。すると受かります。
決して楽な方法ではありませんが、効果は非常に大きいです。

■“2年遅れ”の人だけの強力な武器(メリット)がある!
今から説明することは、ほとんどの“2年遅れ”の学生がやっていないです。
なぜなら、恥ずかしさが邪魔をして、実行しにくいことだからです。

商社に内定したSさんも、銀行に内定したKさんも、テレビ局に内定したTさんも、
就活生だった時、私のアドバイスを聞いた瞬間、ためらいの顔を見せました。

しかし、恥ずかしさを捨て、勇気を奮って実行したところ、
その絶大なる効果に驚き、なんでもっと早くやらなかったのかと思ったそうです。
熱心に実行して、(2年遅れの武器を生かし)人気企業内定を掴みました。

●内部情報が集まり、受かる自己PR・志望理由がわかり、自信がつき、社会人慣れできる!
武器は、社会人人脈です。
これを活用した攻め就活が、他の受験者との差別化になります。
要するに、「同い年の友人(社会人)に連絡を取り、食事をしながら就職相談をすること」です。

2年遅れの場合は、同い年の友人の多くは社会人になっています
この人脈を就職活動を極めて有利にする、強力な武器として使えるかどうかです。
かたっぱしに連絡を取って、
志望業界の友人、志望企業の友人に就職相談をしましょう。
以下、具体的な事例を紹介します。

●商社内定者Sさんがやったこと
前段で紹介したSさんは、高校時代の友人、すでに就職した友人にメールや電話をしました。
メルアドや電話がわからない人は、フェイスブックで探したり、友人に聞いたりしました。
(知り合い程度の人にも連絡を取りました)
そして、志望業界である商社業界で働いている人を見つけて、就職相談をしたのです。

相手が都合がよい日時を聞いて、会社の近くまで行って会いました。
OB・OG訪問の場合は、相手は年齢が上ですし、他人ですから、打ち解けるのに時間がかかります。
質問内容には大変気を使います。
しかし、この場合は、もともと顔見知りなので、一瞬で打ち解けて、ざっくばらんな相談ができます
事情を話すと、相手も協力的に応援してくれたそうです。

たとえば、こんなことまで気兼ねなく聞けたり、頼んだりできたりしたそうです。
・会社案内に書いてある情報は本当か?
・給料は実際いくらか、有給休暇はとれるか
・仕事はやりがいがあるか、面白いことはあるか
・仕事で辛いことはあるか、理不尽なことはあるか
・仕事が合わなくて辞める人はどのくらいるか
・どんな自己PR、志望理由が高評価か
・面接でどんな質問が出るか、どんな対策をしておくとよいか
・どんな企業研究をすると有利か
・御社とライバル会社との違いは
・御社の短所は
・御社の面接官(人事)はどんな人か
・御社の社長はどんな人か
・御社が今、苦労していることは何か
・志望の部署で働いている人を紹介してもらえないか
・会社内を見学させてもらえないか
・2年遅れで受かっている人はいるか
・2年遅れで受かった人を紹介してもらえないか
・今後、書いたエントリーシートをチェックしてもらえないか

●Sさんの志望理由
志望理由は、志望企業の社員(実は友人)から仕事内容を詳しく聞いて、それを軸に組み立てていました。要するに、『私は御社で○○の仕事に取り組みたい……。理由は、御社の社員の○○様と会って□□の点に魅力を感じたから……』という流れです。文章の後半には、職場を見学させて頂いたことや、他の社員を紹介して頂いたことも盛り込んで、とても具体的な内容になりました。高い熱意や行動力、コミュニケーション力も感じられます。
また、社会人と何度も話したので、余計な緊張をしなくなり、他社との違いを詳しく聞いておいたことが、面接での深堀質問に大変役立ったそうです。

●Sさんの自己PR
エントリーシートに書いていた主な自己PRは以下の通りです。

  1. ゼミの提出課題を頑張ったこと(締切厳守の精神)
  2. 高校時代の課外活動で頑張ったこと(チームのために尽くしたこと)
  3. アルバイトで売上向上に貢献したこと(自作のポップを作ったこと)
  4. 水泳を続けていること(体力)
  5. 仕事で担当したい食品分野の新聞記事スクラップをしていること(3冊)
  6. 新聞の投稿欄に掲載されたことがあること(朝日新聞・声欄)
  7. 3世代に友人がいて交友関係が広いこと(現役、1浪、2浪、それぞれに友人がいる)
  8. 絶対にあきらめない精神があること(浪人してでも初志貫徹)

エントリーシートに書いた自己PRは、志望企業の社員(実は友人)にチェックしてもらえっていたので、自信を持って提出できたそうです。さらに、面接でどんな質問が来るかも予想してもらい、模擬面接もしてもらっていたので、本番の面接試験は落ち着いて受けられました。

■悩むよりも行動 行動が内定の道を切り開く
学生の価値観で“2年遅れ”を捉えると、致命的に不利だと感じてしまうかもしれません。
ところが、社会人の価値観で捉えると、むしろ有利になります。
受かる志望理由も自己PRは、行動することで、受かるレベルに高まります。

悩むよりも行動です。
勇気を出して、すでに社会人になっている友人達に連絡してみましょう。
志望企業に友人がいなければ、同業界の友人で構いません。ぜひ就職相談をしてみましょう。
あなたが思っている以上に人の心は温かいです。必ず協力的な友人が現れますよ。

※浪人または留年の理由が(病気や家庭問題など)極めてネガティブで、面接官に聞かれた際、どう説明すべきか悩んでいる方は、 メールでご相談ください(朝日新聞学割Facebook事務局 gaku-f@asahi.com)。

坂本直文(さかもと・なおふみ)
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。
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