Q.営業の仕事には、ノルマ(達成目標)があることが多いようですが、辛いイメージがあり、就職することが不安になります。
坂本塾長の「気合い回答」
ノルマは顧客と自分の喜びを生み出すもの! デキル社員の仕事観を参考にしよう
多くの学生は、営業の仕事に対してノルマを想像し、辛くネガティブな印象を持っているようです。しかし、これは大きな誤解です。 トップクラスの営業成績の社員はノルマ(達成目標)の捉え方が全く違います。極めてポジティブです。 ノルマ=喜びを生み出すもの(楽しく感じられるもの)と捉えています。以下、解説します。
■商品の魅力を熟知すると、勧めることが楽しく感じられる
あなたが今までに食べた、美味しいケーキを思い出してください。
その美味しいケーキを友人に勧めている場面を想像してください。
きっと笑顔で楽しく勧めていることでしょう。
勧めることが辛いなんてことはありえないですよね。
営業トップ社員にとって営業とは、美味しいケーキを勧める時と同じ感覚です。
実は、営業をする前に、自ら実際に体験し、あらゆる角度から研究して、その商品の魅力を熟知しているのです。
だから、顧客に対して本心から勧めることができ、かつ、その勧める行為(営業)が楽しく感じられるのです。
●顧客に喜んで頂く喜び
顧客に喜んで頂けるというのは、自分にとって大きな喜びです。ノルマには、顧客に喜んで頂く喜びがあるのです。これは、仕事のやりがいに直結します。
自分が実際に食べた“美味しいケーキ”の魅力を語る時には、目を輝かせながら、楽しく話すように、
実際に体験した“商品”の魅力を語る時には、笑顔で目を輝かせて楽しく話せます。
営業トップ社員は、商品を押し売りするのではありません。
商品から得られる喜び(メリット)を、自分の体験を交えながら、楽しく語るのです。
営業の仕事の本質は“顧客を喜ばせること”と捉えています。
●営業の仕事をケーキで例えると
・商品=美味しいケーキ
・営業の仕事=美味しいケーキの魅力を(体験的に)楽しく語ること
・営業の達成目標数=美味しいケーキを食べて喜んで頂く顧客数(回数)
このように考えると、営業=辛い、というネガティブイメージは消えますね。
■達成後の喜びもイメージしよう。努力することが、ますます楽しくなる
ノルマは、上記に加え、さらに2つの喜びをもたらします。
●達成感の喜び
ノルマ達成後には、「達成感」(自信・自己肯定感)という喜びが得られます。
この喜びは、ノルマの目標が高くて困難なほど大きくなります。
●自己成長の喜び
また、ノルマ達成のための努力過程で、自己成長という喜びが得られます。技術面と知識面、精神面の3種類があります。この喜びも、ノルマの目標が高くて困難なほど大きくなります。
●食品メーカーの内定者Aさんの例
Aさんは、志望企業の説明会の際、営業職には、達成目標という名のノルマがあることを知りました。自分が達成できるか不安になり、その後、営業職の社員5人に話をして、ノルマをどう思うか質問しました。その結果、営業成績が抜群に良い社員(成功者)は、
①自社商品に愛情や誇りを持っている。②顧客を喜ばすことを生きがいにしている。③ノルマは成長の素と捉えている。ということがわかり、仕事に対して、前向きな気持ちを持てるようになったそうです。
ノルマを無機質な数字と見るのではなく、その仕事が実現する“喜びの量”だと捉えてください。そして、喜んでいる人々の笑顔、達成して喜んでいる自分の笑顔をありありと想像してみてください。すると、辛さしか感じられなかった営業の仕事が、魅力的に感じられるようになります。
なお、朝日新聞デジタルのコラム“仕事のビタミン”は、毎回、経営者が仕事の心構え、仕事のやり方を本音で語っています。成功者の仕事観は、とても参考になります。就職活動に前向きな気持ちで取り組めるようになります。
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。