Q.面接試験の場では、面接官のことを何と呼べば良いですか?
今回は、コミュニケーション力が極めて高い就活生が、面接で実行していることを紹介します。
坂本塾長の「気合い回答」
コミュニケーションの基本中の基本。相手の名前をすぐ覚える。相手を名前で呼ぶ!(○○様など)
■99%の就活生は、面接官を名前(○○様)で呼ぶことを思いもよらない
残念なことに、99%の就活生は面接官を名前(○○様)と呼ぶことは思いもよらないようです。面接対策講座で就活生達に「面接官は名前で呼びましょう!」とアドバイスすると、生意気に思われないですか?とかマイナス評価されないですか?と心配そうに質問してきます。これは重大な誤解です。面接とは面接官とのコミュニケーションの場です。人と人とのコミュニケーションにおいて、相手の名前を覚えて、名前で呼ぶのは当たり前のことです。事実、トップクラスの内定者は、面接官のことを名前(○○様)で呼んでいます。名前で呼ぶのはマイナス評価されることではなく、コミュニケーション力の高さを感じさせてプラス評価されることです。
※ビジネスの世界では立場的に上の人に対しては基本的には「・・・様」と呼びましょう。「・・・さん」では軽んじていると思われてしまう場合があります。「・・・さん」と呼ぶのは、(親しくなり)相手からの指示があってからにしたほうがよいです。
●名前で呼ばれたほうが、自分との人間関係を大切にしてくれていると感じませんか?
あなたは、「○○さん・・・」と自分の名前で呼ばれるのと、「キミ・・・」と呼ばれるのとでは、どちらが自分との人間関係を大切にしていると感じられるでしょうか。明らかに前者ですよね。人間の心理として、名前で呼ばれると、自分に関心を持って認めてくれていると感じます。自分との出会いや今後の人間関係を大切にしようとしてくれていると感じます。一方、「キミ・・・」と呼ばれると、自分はその他大勢の一人として捉えられていて大切にはされていないような感じがします。
●初対面の人こそ名前で呼ぶ。(壁が取れる)
では、ここで質問です。今まで初対面の人に対して、名前をすぐに覚えて、名前で呼ぶようにしていましたか?初対面の人こそ、名前で呼ぶことをお勧めします。相手との精神的な距離が縮まり、親近感が一気に増します。ちなみに、欧米の方とコミュニケーションを取ると、すぐに自分の名前を覚えてくれて、名前で呼んでくれることが非常に多いです。この習慣はぜひ真似したいですね。
■面接官も名前で呼ぼう!
面接官に対しても「○○様・・・」と名前で呼ぶことをお勧めします。すると面接官はあなたの話をしっかりと聞いてくださるようになります。会社説明会の段階から、人事職員の名前を覚えておいて、面接の際に「○○様・・・」と語りかけると、よく私の名前を覚えていたね!と感心されます。
●面接官の名前の確認方法
面接官の名前の確認は、ネームカードを付けている場合はそれを見ればよいですし、付けていない場合は、「失礼ですけど・・・お名前をお伺いしてもよろしいですか」と(礼儀正しく)聞けばよいです。
●面接での名前の呼び方の実例
実例をいくつかご紹介します。
たとえば、面接の開始時に
・「○○様、本日の面接はよろしくお願いします」
質問をさせて頂く際に、
・「○○様のお話の中に、ぜひ質問させて頂きたいことがあったのですが・・・」
・「○○様のお話にとても感銘しました。一つ確認の質問をさせて頂きたいのですが・・・」
感想や意見を伺う際に、
・「私の考えに対する○○様の感想をお聞きしてもよろしいでしょうか」
面接の終了時に、
・「○○様とお話させて頂いて、御社への気持ちがますます強くなりました」
・「○○様、本日はお時間をとって下さり、誠にありがとうございました」
■仕事でも、顧客の名前をすぐ覚えるのは大変重要
仕事でも(得意先・取引先の方)の名前を覚えるのはとても大切なことです。特に営業職の場合は、ビジネスチャンスを逃さないためにも商談相手の名前は“出会った瞬間に”覚える必要があります。
最後に「面接官の名前を覚えておくこと」のメリットをもう一つご紹介しておきます。名前を覚えておくと面接試験後に面接官に御礼状を出すことができます。つまり、面接を担当してくださった感謝の気持ちを手紙に書いて、人事部御中ではなく面接官の名前を宛名にして郵便で送ることができるということです。実行しているのは1000人に1人もいません。極めて大きな差がつきます。
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。