緊急アドバイス「リクルーターから連絡が来た場合の対処」
就活生からの質問
『リクルーターから連絡が来ました。どう対処すればよいですか?注意点はありますか?』
「リクルーター面接で、油断して落とされました」という報告が毎年、多数来ます。リクルーター面接(通称:リク面)の落とし穴についてレクチャーします。リクルーターから連絡があったとしても実は有利とは限りません。今後、連絡が来たら気を付けてください。
坂本塾長の気合回答
「ビジネス社会では、上下関係のマナーは学生が思っている以上に重要!」
有利ではない!「リクルーター面接」には落とし穴が沢山ある
リクルーター面接(リク面)とは、エントリーシートや履歴書の内容が良い学生に対して、企業の若手社員(主に1年目~8年目の20代)が個別にアプローチして、会社やカフェで会って話をするタイプの面接です。(一部の企業は、会社説明会やセミナーの応募フォームの記入内容や参加態度が飛び抜けて良い学生に対しても行っています)。
リクルーター面接を受けたからと言って、他の学生より有利になるわけではありません。理由は、一般の面接よりも、マナーや心掛けに関するチェックポイントが数多くあり、面接の仕方が巧妙だからです。学生側にはわかりくにい落とし穴が沢山あって、油断したら大変なことになります。リクルーター面接は、学生をリラックスさせて本音、素の姿を確認するのが目的です。なので、通常は、面接ではなく企業の紹介や質問、相談の対応、就活の応援の体裁をとるのが一般的です。リクルーターは、自らのことをリクルーターと称する(もしくは明かす)ことはありません。学生に対しては「当社の社員として、当社に対する質問に何でもお答えします」「当社の疑問を解消してください」「私が当社の内定獲得のお手伝いをします」などと言って呼び出します。
リクルーター面接ならではの“気を付けるべきマナー”は以下の10点です。
リクルーター面接は一般の面接とは異なり、時間をかけて密に接するので細かいところまでチェックされます。特に気を付けるべきは『目上の社会人と接する時のマナー』ですが、以下のことを心掛ければ高評価されます。
1.メールで連絡をもらったら半日以内に返事をする。
2.留守電に連絡が入っていて、連絡先がわかる場合は、すぐに折り返し電話をする。
3.待ち合わせ場所には10分前には到着しておく。
4.事前に企業研究を緻密に行い、質問事項をノートにまとめて持参する。
5.席は基本的に、社員に奥側席(上座)に座って頂き、自分は手前席(下座)に座る
(社員から強く勧められた場合は、自分が奥側席に座ってもよい)。
6.カフェ等の場合は、安い飲み物を注文する。
7.たとえ若手社員でも敬語で丁寧な話し方を心掛ける。
8.話を聞く際は、メモを適宜取りながら聞く。
9.支払いの際は「私も支払います」と財布を出して意思表示をする。
10.御礼の言葉は、別れ際に丁寧に。そして別れた後1時間以内にメールでも丁寧に。
なぜ1~10が大切なのか解説します。
●解説
1.メールで連絡をもらったら半日以内に返事をする。
→メールのマナーも合否判断に影響することがある。
2.留守電に連絡が入っていて、連絡先がわかる場合は、すぐに折り返し電話をする。
→電話のマナーも合否判断に影響することがある。
3.待ち合わせ場所には10分前には到着しておく。
→待ち合わせのマナー・時間管理も合否判断に影響することがある。極めて重要。
4.事前に企業研究を緻密に行い、質問事項をノートにまとめて持参する。
→企業研究をキチンとしているかも合否判断に影響することがある。
5.席は基本的に、社員に奥側席(上座)に座って頂き、自分は手前席(下座)に座る。
(社員から強く勧められた場合は、自分が奥側席に座ってもよい)。
→目上の人に対するマナーも合否判断に影響することがある。
6.カフェ等の場合は、安い飲み物を注文する。
→目上の人に配慮した注文の仕方も合否判断に影響することがある。
7.たとえ若手社員でも敬語で丁寧な話し方を心掛ける。
→目上の人に対する言葉づかいも合否判断に影響することがある。
8.話を聞く際は、メモを適宜取りながら聞く。
→聞く態度も合否判断に影響することがある。
9.支払いの際は「私も支払います」と財布を出して意思表示をする。
→目上の人に対するマナーも合否判断に影響することがある。
おごって下さることが多いが、自分も払う態度は見せるのが礼儀。
10.御礼の言葉は、別れ際に丁寧に。そして別れた後1時間以内にメールでも丁寧に。
→キチンと御礼ができることも合否判断に影響することがある。
今期はリクルーター制度を設けたり、リクルーター人数を増やしている企業が見受けられます。ビジネス社会では上下関係のマナーは大切です。(まだ学生ということで)すべて完璧にできていなくても大目に見てもらえますが、少なくとも1~10の半分程度は実行できていることが望ましいです。マナーは、学生が思っている以上に合否判断に影響することがあるので注意しましょう。
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。