Q.『“落ちる自己分析”と“受かる自己分析”の違いを教えてください』 (後編)
多くの就活生が、落ちる自己分析(=間違った自己分析)を行っています。そして、内定を逃しています。落ちる自己分析は4タイプあります。今回は後編です。前回と併せてご覧ください。
坂本塾長の「気合い回答」
自分の何を進歩させるかを考える自己分析、自己肯定の自己分析が内定獲得の秘訣!
■落ちる自己分析3.【進歩を考えない自己分析】
就活中は、(志望企業に受かるには)どんな能力、資質、経験、知識を高めるべきか、新たに身につけるべきかをしっかり自己分析して、志望企業の仕事で貢献できる人材になるように日々努力することが大切です。この努力をする受験者と、何の努力もしない受験者とでは、1、2カ月後には大きな差が開きます。
→自分を進歩させない人は、ライバルに抜かれる、差はドンドン開いてしまう
●江崎グリコ内定者Tさんが失敗から学んだこと
30社の不合格の後、自己分析の取り組み方を変えて、江崎グリコなど3社の内定を取ったTさんはこう述べます。『就活序盤の最大のミスは、自分の能力を日々進歩させる!という意識がなかったことです。当時の自己分析は現状維持の姿勢でした。しかし、自分の能力レベルと志望企業で求められる能力レベルを緻密に分析して、日々、このズレを埋める努力を積み重ねると、自己PR内容、趣味、特技、資格なども1カ月後には一変しました。面接でも毎日コツコツ努力していることを話すと好感を持たれました』。
■今日一日で、自分の何を進歩させるか考えてみよう!
履歴書やエントリーシートの趣味欄・特技欄・資格欄を書く場合について、落ちる学生と受かる学生の発想を比較します。落ちる学生は、後ろ向きの発想しかせず、今から努力することなど考えもしません。しかし、受かる学生は、志望企業の仕事に役立つ趣味・特技・資格を研究・分析します。そして、一日の時間も無駄にせず、集中的に努力して身につけようとします。この発想は、できる社会人と同じです。仕事で必要な能力・知識は至急身につけるべく、すぐに努力を開始します。
■落ちる自己分析4.【可能性を否定する自己分析】
自己分析の際、自分の適性や潜在的な可能性を、頭から否定してしまわないように気をつけましょう。面接官は完璧を求めているわけではありません。たとえ不十分な能力・知識でも、意欲的で努力家の人ならば内定を出しています。自己否定は、成長の障害になりますし、面接で気持ちが萎縮して、平常心を保てなくなる原因となります。
→自己否定は、内定獲得の最大の敵
●NHK内定者Sさんが失敗から学んだこと
NHKに内定したSさんはこんな反省をしました。『私は、就活の序盤に受けたマスコミ25社は全て落ちました。落ちた理由は、どうせ私なんか難関のマスコミ試験に受かるわけがない!と受ける前から自己否定して気持ちが萎縮していたことです。試験対策の努力が中途半端になりましたし、面接でもオドオドしてしまい受け答えがぎこちなくなってしまいました。しかし、自己否定の気持ちが、内定獲得の最大の敵ということに気づいて以降、開き直って自分を信じることにしました。特に集団面接試験や圧迫面接、最終面接のような強いプレッシャーがかかる場面では、自分を信じることができるかどうかが、合否の分かれ目だと実感しました』。
■案ずるより産むがやすし。自分を信じて全力で努力しよう!
内定獲得のために根本的に重要なのは、自分を信じること、自己肯定の気持ちを持つことです。就職試験ではつい弱気な気持ちになりがちですが、気持ちで負けてしまっては受かるものも受からなくなります。“案ずるより産むがやすし” ということわざもあります。自分を信じて思い切って挑戦することが大切です。たとえ0.1%の可能性でも自分を信じて、全力で努力するからこそ、受かるのです。
キャリアデザイン研究所代表。大学非常勤講師(就職指導担当)。ES本・面接本とも売上1位。(有名書店・大学生協・売上ランキング)。全国の大学等で就職講座の講師を務める(実績:東京大学・京都大学・千葉大学・岡山大学・早稲田大学・慶應義塾大学・立教大学・法政大学・日本大学など62大学)。●大学時代に就職支援ボランティアをしたことがきっかけで、将来、就職コンサルタントになることを志し、証券、広告、新聞、教育業界で勤務後、独立。●著書68冊。『内定者はこう書いた! エントリーシート・履歴書・志望動機・自己PR 完全版』・『内定者はこう話した! 面接・自己PR・志望動機 完全版』(高橋書店)、『何をPRしたらいいかわからない人の受かる!自己PR作成術』(日本実業出版社)など。●ツイッターで毎日指導(@SakamotoNaofumi)。