仕事力~働くを考えるコラム

就職活動

「初めてに、ひるまない」
高田 晋作が語る仕事----2

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社内の応援がくれた力

このプロジェクトはやるべし

 新卒でNHKに入り、数年を経て、不動産業界が担う「まちづくり」に引かれて三菱地所に転職。東京・丸の内のシェアオフィスの担当やテナント営業を続けていた頃、約2年後に開催されるラグビーワールドカップ2019日本大会に当社も関われないかと社内の仲間と共に声を上げました。直属の営業部の上司に話し、その声がトップまで届いて、この大会のオフィシャルスポンサーになることが決定。
 大喜びしましたが、取り組みの方針にOKが出たけれどさて何から始めるのか見当もついていませんでした。当社には「新事業創造部」がありますが、今回の試みはまだ具体的な枠組みさえできていません。ただ営業部には、ラグビーの国際大会が開かれる機会を活用し、海外からの来訪者や経済人とビジネス上の接点をつくっていきたいという意向もありました。また、新たな地域開発を促進している渋谷や虎ノ門などのエリアに抗して、国民的なイベント開催とまちづくりを連動させることは、三菱地所が長く手がけてきた丸の内のまちの魅力づくりや差別化も担えると考えました。
 間もなく会社から「次の経営会議にかけよ」と促されると、その時の広報部メンバーも資料作成に動いてくれました。こうして社内応援団のような存在により、「このプロジェクトはやるべし」といった大きな推進力が働いていったのです。取り組みが動き始めた頃の18年1月27日、チケットが全世界同時発売され、丸ビルにそのイベントを誘致して開催しました。偶然にも私の誕生日でした。
 ただ、スポーツの国際的な大会が日本で開催されるという素晴らしいチャンスを、オフィス街の印象が強い「丸の内」のまちづくりにどう結びつけていくのか。やはり確かな成果を上げるため、道筋をプロに相談することにしたのです。まずコンセプトづくりから力を借りたのは後輩の元NHKプロデューサーでした。

キーワード「丸の内15丁目」

そのプロデューサーは、制作した番組のタイトルがのちに話題になるほど「世の中ゴト化するプロ」で、私は当時は認知度が低かったラグビーを「世の中の興味」に引き寄せてくれることを期待しました。一緒にラグビーの試合を観戦し、外国人選手が多いチームを見て「面白い、世に言うダイバーシティーですよね」と乗ってきて、熱のこもったプレーにも感動してくれたのです。
 ある日、このプロデューサーと私の友人の3人で作戦会議みたいなことをした時、友人が「ラグビー選手15人にかけて、丸の内に15丁目みたいな架空のまちをつくったら」と言い、その後プロデューサーが「架空のまちから始まるリアルな物語」というフレーズを考えてくれました。すごく面白いぞと直感し、目の前にやるべきことが立ち上がってくるような感覚でしたね。ここから様々なアイデアがあふれていきました。
 また、リアルなコミュニティーづくりをしているプロにも巡り会いました。既に丸の内を中心に実績があり、知り尽くしたこのまちのどこで何をすれば訪れた人々が楽しんでくださるかを次々と提案できる方でした。これから何年もずっと先まで、丸の内が今まで以上の活気を持ち、訪れたくなる親しさを刻んでいくようにと知恵を絞ってくださった。待っていたうれしい連鎖が始まると思いました。(談)

たかだ・しんさく/三菱地所(株)広報部ユニットリーダー兼ラグビーマーケティング室長。1978年東京都生まれ。國學院大學久我山高校を経て、慶應義塾大学卒業。同大ラグビー部主将として日本一を経験。卒業後NHKに入局、2005年に三菱地所へ転職。三菱地所では12月25日(日)まで東京・丸の内エリアにて松任谷由実さんとのコラボレーション企画を展開。
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