フォトコンテスト「＃これも政治!?」
10作品決まる
日常の何げない風景や大切な物が、政治につながっている。そんな気づきを通して、政治や選挙を前向きに考えてもらおうと開催したフォトコンテスト「これも政治！？」の入賞10作品が以下の通りに決まりました。（順不同）
高校時代の通学路。むかしはもっと山道で、道路も整備されていなかったそう。田舎の最低限の整備にお金を回すのも、 ＃これも政治 かも？
写真だと少しわかりにくいかもだけど、 ここはいつも交通量も人通りも多い…！
大好きな数学！数字がなければ政治も何も動かない！
選挙行ってきた！ 雨だと投票率が下がるらしいけど、晴れてよかった！ 10代の投票率の高さで驚かせたい。どうなるかな～
大好きな人達に会えるのもそうなのかな？
日常の何気無い風景が、変わったり変わらなかったり。
標高900ｍの山頂に咲いているアザミにオレンジ模様の蝶が。 きれい！とスナップして下山。 調べてびっくり。ツマグロヒョウモンと言う南方系の蝶。きれいな写真には温暖化あり。こんなところにも政治力？
学校の昼休みに撮りました。 日頃、趣味で撮ったフィルムカメラのデータをＳＮＳにあげています。古いものを残しつつ、新しいものを作っていく。とても大切なことだと思っています。 フィルム写真を通して伝わればと思っています。
海行きたい
期日前投票に行ってきた。初めての選挙だったのと、自分が１８歳選挙権引き下げに該当するなんて高校生の頃は思ってなかったから、何だか感動した。
空気が少し、柔らかく
フォトコンテスト企画の高校３年生、相原彩良さん（17）
趣味や学校の通学路など、自分のすごく身近な所を写した作品が多かったです。
高校時代の通学路を撮った写真には「昔はもっと山道で整備されていなかった」と説明が。今の東京の街では目に見えて感じにくい、「政治」を感じました。きれいな青空の写真は、天気がよいと投票率は上がるらしいという説明が書かれていました。
勇気いる「投票行った」ツイート
ストレートに、投票所の看板や投票済証明書を撮った写真もあります。普通に自分のツイッターから出してくれたことの重み。普段の同世代のツイッターは、友人との絡み合いのような内容が多い中で、投票したということを表すのは勇気が必要で、そう簡単なことではないと思いました。コンテストをきっかけにそういうツイートをし始めてくれたとしたら、うれしいです。
ただ、思ったより投稿は少なかった。「これも政治」というテーマが少し大ざっぱで意外と難しかったかもしれません。「やろうかな」と言ってくれた友達からも「どんな写真を投稿すればいいか、難しい」という声が多かった。次回やるとしたら、投票に着ていく服のコーデとか、投票に行った日の昼ご飯とか、具体的なコマごとに設定できればと思います。
今回の投票結果を見てみると、18歳の投票率は51．17％。19歳は39．66％と低かったですが、したくてもできなかった人も見ました。神奈川工科大に設けられた学内投票所を取材した時です。40分しかないお昼休みに、学生は皆１人で来ていました。受付まで来ても、住民票を移していなくて投票できなかった人が何人もいました。悔しそうな、何とも言えない顔が印象的でした。
棄権にも様々な理由
その場にいた選挙管理委員会や大学の方に聞くと、「成人式の案内が届かないから、実家から住民票を移していない学生が多い」そうです。親や先生に行きなさいと言われて行くんじゃなく、自発的に行かないとああいう悔しそうなリアクションにはならない。そういう若者もいるってことを知ってほしい。
今回から投票できる同級生の中には、「私なんかが投票行っていいのかな」と戸惑って行かなかった人もいました。無関心や面倒とはまた違って、ある意味、謙虚で自信がないのです。学校という狭い範囲の中では、成績や周りの評価が、自分の自分に対する評価になってしまいやすい。
例えばクイズ番組であまり応えられていない芸人さんとか、親近感のある人が「投票に行ったよ」と発信してくれれば、また違ってくると思う。投票する上で頭のキレは必ずしも必要ないと思うから。
私がフォトコンを始めたということもあり、ここ１カ月、選挙というワードすら交わしたことがなかった子が、相手の方から話を持ち出してくれることがありました。本心かわからないけど「選挙行くぐらいなら遊んだ方が良くね？」と言っていた子も「アイハラがやってるならちょっと選挙行くか」とネタにしてくれた。
実はちょっとだけ政治に興味がある子も、グループが違う子も、勇気を振り絞って話を振ってくれた。高２の後輩からも「ねーねー、選挙行ったの？」と聞かれました。政治については何となく話さなかった空気が、少しオープンにというか、柔らかくなったのを感じました。（聞き手・田渕紫織）
