PROFILE
アナウンサー。東京生まれ。経済学部を卒業後、2004年4月にテレビ朝日に入社。現在は、朝の情報番組やニュース番組などを多数担当。趣味は、サッカー、ゴルフ、筋トレ、読書、映画鑑賞。
三谷紬
アナウンサー。千葉県生まれ。社会学部を卒業後、2017年4月にテレビ朝日に入社。現在は、バラエティやニュース、サッカー番組などを担当。趣味は、スポーツ観戦や人間観察、甘いものを食べること。
テレビ朝日のアナウンサーとして、主にニュース番組を担当している佐々木亮太さんと、主にスポーツやバラエティ番組を担当している三谷紬さん。日々、テレビを通して情報を視聴者に伝えているお二人は、世の中のあらゆるメディアとどう向き合っているのでしょうか。情報をインプットするコツや見ているポイント、信頼性を判断する基準とは? 情報を扱う仕事をしているお二人だからこその、SNSや新聞をはじめとしたメディアの活用法について聞きました。
同じニュースでも捉え方はそれぞれ。メディア各社をチェック
――お二人は、アナウンサーというお仕事柄、情報に触れる機会が多いと思います。いつもニュースや情報は、どんな媒体から得ていますか?
佐々木:テレビや新聞、雑誌、本、WEBなど、幅広く目を通しています。会社にいると全局のテレビ番組を確認しますし、内容をもっと深く知りたい場合は、新聞や雑誌を見ます。ネットではニュースサイトを見て、幅広いジャンルで今こんなニュースがあるのか、ということを把握していますね。

三谷:私は、主にテレビから情報を得ています。小さい頃からテレビを見る習慣が染み付いているので、朝起きたらまずニュース番組を見て、夜もニュース番組を見てから寝るような生活です。より詳しく知りたい時は、新聞や雑誌に頼っています。スポーツ番組を担当しているので、スポーツ系のライターさんがWEBで書いている連載記事やスポーツ専門サイトなどで情報をキャッチアップすることも多いですね。
――目的や用途によって、メディアを使い分けているのですね。同じニュースでもメディアによって伝え方の違いを感じることはありますか?
佐々木:そうですね。テレビも番組によって同じ事象でも捉え方が違いますし、新聞の一面記事も新聞社によって違います。同じニュースでもポジティブに捉えるのか、マイナス面にも目を向けるのか、いろいろな見方がありますよね。ですから、私は大きなニュースがある時には、メディア各社がどう伝えているか見比べるようにしています。
三谷:私も、他局の人がどう伝えているかチェックしています。担当しているニュース番組では自分の意見も求められるので、いろいろな意見を知ることで、自分の意見が偏っていないか確認するようにしているんです。
圧倒的な情報の深さと、多様な意見。それこそが新聞の魅力
――お二人は普段から新聞を読まれていますよね。どのように読まれていますか?
佐々木:紙の新聞も読んでいますが、出張先でも読めるのが便利で、基本的にはデジタル版を読んでいます。紙とデジタル版の使い分けをしていますね。
三谷:私も普段はデジタル版を読んでいます。でも、大きなスポーツ祭典などの時は紙の新聞も確認します。重要なニュースがわかりやすく掲載されているので、とてもありがたいです。一覧性がありパッと直感的に見られるところが、紙の良さですよね。

――紙面を読む時は、どのコーナーをどういう順番で読んでいますか?
佐々木:私は1面から順番に見ていきます。1面を読んで総合面を見て、経済面、国際面と進んで、社説のあたりも興味を惹くものがあれば目を通して、スポーツ面も見ます。土曜日なら、読書欄が好きですね。あと、『ののちゃん』も絶対に読みます。ののちゃんって、意外とサッカーが上手くて、優秀なサイドバックなんですよ(笑)。
三谷:詳しいですね(笑)。私も1面から見ていて、『天声人語』は目を通しています。親から「天声人語は必ず読みなさい」と言われてきたので(笑)。その後は、自分が必要な情報を得るためにスポーツ面を開いたり、番組で共演している方が載っているかを確認したり、土日はエンタメ色の強い『be』を読むという流れです。

佐々木:三谷は今、スポーツに特化しているのでその情報を求めていますが、私は主にニュース番組を担当しているので、情報を広く浅く、時には深く知らないといけないという点で、新聞の読み方に違いがあるんだと思います。
――担当する番組によって、新聞をはじめとしたメディアとの接し方も変わるのでしょうか。
三谷:変わりますね。以前は競馬番組も担当していたので、スポーツ紙を見比べて、出馬表の内容をチェックしていました。私の中では、新聞は仕事に必要な情報をキャッチアップするためのツール という意味合いが大きいですね。
佐々木:情報の深さや情報量は、圧倒的にテレビより新聞だからね。
――新聞から得た情報が、具体的に番組で役立った経験はありますか?
三谷:私があまり知らないスポーツ選手について、新聞から知識を得ることで、その選手のインタビューに安心して臨める、ということは多々ありますね。
佐々木:それこそ、社内では「朝日新聞でこういう情報があったけど、うちの番組では言えないの?」みたいなやりとりをすることは、わりとよくありますね。
例えば、ウクライナ問題でも、ロシアの専門家とEUの専門家では見方が違うことがあるので、番組が片方の意見に偏っているなと感じたら、自分がもう一方の主張もフォローして、バランスが取れるように準備しておくことがあるんです。そういう時、様々な立場の方の意見が載っている新聞が役に立ちますね。

新聞を読むことで、知っている世界の広さは変わる
――今は、InstagramやXなどのSNSから情報を得ている人も多いと思います。SNSでは信頼できるかどうか、判断が難しい情報に出合うこともありますが、そんな時はどんなポイントをチェックされていますか?
佐々木:誰がその情報を発信しているのかは、どのメディアでも注目しています。私はあまりSNSをやらないのですが、それでもSNSで情報を見る時は、組織や個人がオフィシャルで発信した情報なのかどうかには気をつけて見ていますね。
三谷:私も同じで、情報の発信元がどこなのかを一番気にしています。また、スポーツ選手や共演する芸人さんたちはSNSを使っている方が多く、コミュニケーションを行う上でSNSも追いかけるようにしています。

―― SNSもそうですし、今はあらゆるメディアを通して膨大な情報が溢れていますよね。効率良くチェックするためのコツはあるでしょうか?
佐々木:私はテレビ番組でも新聞でも、自分が好きなメディアを定点観測するようにしています。例えば、朝日新聞をずっと読んでいれば、一つの事件を追いかけてくれるので、順を追って展開を知ることができますよね。でも、いろいろな媒体をつまみ食いすると、情報がバラバラに入ってきたり、重複したり、漏れてしまったり、系統立てて理解することが難しくなる気がするんです。
――新聞やメディアで得た情報を自分のものにするために、心がけていることはありますか?
佐々木:私は、人に説明できるかどうかが基準になっています。知識としてインプットできても、アウトプットして人に伝えられないと知恵にならない と思うんです。
三谷:私もそうですね。情報を正確に伝えることはもちろん、ちゃんと内容を咀嚼して、小学生新聞を作れるぐらいに自分の中に取り入れる意識を持つように心がけています。
――新聞を読む習慣がない人も増えていますが、お二人は新聞を読むメリットや魅力はどこにあると思いますか?
佐々木:大袈裟ではなく、新聞を読むことで人生が変わると思うんです。知っている世界の広さが変わるから、読まないと損するような気すらしています。 情報に接することで、人生が変わることって確実にあると思うので、その第一歩として新聞は読んだ方がいいと思いますね。
私自身、大学に入った時に父から「とにかく新聞を読みなさい」と言われて、真面目に読み始めたんです。そうしたら、社会で今何が起きているのか、圧倒的に理解できるようになりました。
三谷:本当にそうですよね。私は、新聞は記事を書いている人の心が感じられるところが魅力だと感じています。テレビは、「取材する人」と「情報を伝える人」が違う場合が多いのですが、新聞は取材をした人が記事を書いているから、その人の熱量を感じられる んです。

――新聞にまだ馴染みのない方に向けて、ちょっとずつ好きな記事からつまみ読みする「ちょい読み」を推奨しているのですが、お二人ならどのようにちょい読みされますか?
佐々木:もしスポーツがお好きなら、単純にスポーツ記事から読めばいいと思うんです。それで、日本とオランダが試合をすると知ったら、「オランダってどういう国で、どういう選手がいるんだろう?」と思うかもしれないじゃないですか。そうやって好奇心や知識は広がっていくので、好きなことをきっかけに新聞を読む習慣がついたらいいですよね。
三谷:私もちょい読みするなら、スポーツ欄を読むかもしれないなぁ。
佐々木:個人的には、朝日新聞なら『時事刻刻』から『いちからわかる!』の流れがおすすめです。私はいつも、番組で出演者からこういう質問をされるかも、という想定で読んでいるのですが、テーマや問題についてわかりやすく書いてあるので、とても役立っています。あとは、子供向けのクイズコーナー『しつもん!ドラえもん』も大好きです!
三谷:私はやっぱり「天声人語」がおすすめですね。受験に役立つところは今も変わっていないので、大人にも学生さんにも、ぜひ読んでほしいです。朝日新聞を代表する名物コラムだと思っています。


























